取組む(読み)トリクム

デジタル大辞泉 「取組む」の意味・読み・例文・類語

とり‐く・む【取(り)組む】

[動マ五(四)]
互いに組み合う。とっくむ。特に、相撲で、勝負をする。「横綱と―・む」「がっぷり四つに―・む」
全力で事にあたる。「新しい研究に―・む」
手を取り合う。
二人女房は手に手を―・んで」〈太平記一一
[類語]手掛けるこなす切り回す事に当たる本腰を入れる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「取組む」の意味・読み・例文・類語

とり‐く・む【取組】

  1. 〘 自動詞 マ行五(四) 〙
  2. 相手となって組み合う。組みつき合う。
    1. [初出の実例]「拏 ヒコツラフ トリクム事也」(出典色葉字類抄(1177‐81))
  3. 手を組む。手をとり合う。
    1. [初出の実例]「手をとりくみ、肩をならべてわたすべし」(出典:平家物語(13C前)四)
  4. 相手となって争う。勝負をする。
  5. 相撲をとる。
    1. [初出の実例]「とりくむや手と手と四つの辻相撲〈可雪〉」(出典:俳諧・詞林金玉集(1679)一一)
  6. 熱心に手がける。全力をあげてことにあたる。
    1. [初出の実例]「ものごとに対して真剣に取りくんで行く彼女の態度は」(出典:故旧忘れ得べき(1935‐36)〈高見順〉七)
  7. 組み立てる。仕組む。組織する。
    1. [初出の実例]「挟箱よりたたみ家躰取組(トリクミ)」(出典:浮世草子・好色一代男(1682)五)
    2. 「旅芝居出来て〈略〉曾我の狂言をとりくみけるが」(出典:談義本・化物判取牒(1755)四)
  8. 取引市場で売りと買いと組み合う。

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