合浦(読み)ごうほ

精選版 日本国語大辞典 「合浦」の意味・読み・例文・類語

ごうほガフホ【合浦】

  1. 中国地名。漢代に郡が置かれた。今の広東省合浦県一帯。→かっぽ
    1. [初出の実例]「葉映洞庭波裡水、珠盈合浦心胎」(出典文華秀麗集(818)下・和滋内史秋月歌〈桑原腹赤〉)
    2. [その他の文献]〔漢書‐地理志下〕

かっぽ【合浦・合甫】

  1. 謡曲。五番目物。観世流。作者未詳。古名「合浦の玉」。唐土合浦の浦の里人が漁夫アイ)の釣った魚を助けてやる。その夜里人の家を童子が訪れ、自分は鮫人(こうじん)という魚の精だが、恩返しに涙で作った宝の玉を贈りたいと言う。のちに鮫人が現われ玉を里人にささげる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「合浦」の意味・わかりやすい解説

合浦
がっぽ
Happ'o

朝鮮,慶尚南道昌原郡マサン (馬山) 市旧名。一名を還珠 (かんじゅ) という。新羅時代の初め骨浦県といったが,景徳王 (在位 742~765) 代に合浦と改められた。高麗時代の元宗 15 (1274) 年,忠烈王7 (81) 年元の日本遠征 (→元寇 ) の根拠地となった。

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