呉玉章(読み)ごぎょくしょう

精選版 日本国語大辞典 「呉玉章」の意味・読み・例文・類語

ご‐ぎょくしょう‥ギョクシャウ【呉玉章】

  1. 中国政治家教育者日本に留学し中国同盟会入会。一九二五年、中国共産党入党。中央委員、人民大学長を歴任瞿秋白(くしゅうはく)らと中国文字のローマ字表記を考案し、文字改革を提唱した。(一八七八‐一九六六

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「呉玉章」の意味・わかりやすい解説

呉玉章
ごぎょくしょう / ウーユイチャン
(1878―1966)

中国の革命家、教育者。文字改革運動の推進者。四川(しせん)省栄県の大地主の家に生まれ、日本に留学し、中国同盟会に参加。辛亥(しんがい)革命後帰国し総統府秘書、第二革命後袁世凱(えんせいがい)に追われフランス亡命し、1915年蔡元培(さいげんばい)らと勤工倹学運動をおこす。1925年中国共産党に入党し、国共合作後の国民党中央執行委員となる。国共分裂後南昌(なんしょう)暴動(1927)に参加、ソ連に亡命、瞿秋白(くしゅうはく)らと中国語ラテン化新文字を創案。1938年帰国し中国共産党中央委員、魯迅(ろじん)芸術学院院長、東北大学校長などを務め、文字改革に尽力。新中国成立(1949)後も共産党中央委員、中国人民大学校長、中国文字改革委員会主任として活躍著書には『辛亥革命』などがある。

[阿川修三 2018年6月19日]

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改訂新版 世界大百科事典 「呉玉章」の意味・わかりやすい解説

呉玉章 (ごぎょくしょう)
Wú Yù zhāng
生没年:1878-1966

中国の革命家,教育者。四川省栄県の人。はじめ1903年(光緒29)日本に私費留学し,成城学校速成中学在学中,変法により中国を改革する考えをすて,中国同盟会に加入。旧制六高理科に進んだが退学して革命運動に専念,反清と民権革命を鼓吹する雑誌《四川》を編纂し,また四川哥老会の有力者だった兄の関係で,哥老会,孝友会,三合会などの会党を統一した共進会を組織したりした。11年(宣統3)7月帰郷後四川の革命に奔走した。13年袁世凱に反対する第二革命に加わって敗れたのち,フランスに亡命した。パリ法科大学で学び,17年蔡元培らと帰国後,留仏勤工倹学運動を推進した。五・四運動後マルクス主義を受けいれ,22年成都高師学長時代に中国青年共産党を結成し,25年中共入党,八・一南昌蜂起に加わり,敗北後ソ連に亡命,在ソ中瞿秋白らと中国語ラテン化新文字を考案した。35年パリに行き,抗日統一戦線促進をめざす《救国時報》を刊行した。36年帰国後,延安大学,華北大学,建国後は人民大学の各学長を歴任,中共の中央委員,文字改革委員会主任など,文化教育面で指導的役割を果たした。《呉玉章回憶録》(1978)などがある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「呉玉章」の意味・わかりやすい解説

呉玉章
ごぎょくしょう
Wu Yu-zhang

[生]光緒4(1878).12.30. 四川,栄
[没]1966.12.12. 北京
中国の教育家,政治家。光緒 29 (1903) 年日本に留学。幸徳秋水らの影響を受けて同盟会に参加。宣統3 (11) 年帰国して栄県起義を指導,辛亥革命のさきがけとなった。 1913年反袁闘争のなかでフランスに亡命,帰国後 22年成都高等師範学校校長となり中国青年共産党を結成。 25年北京に行き中国共産党に入党し,国共合作期の 26年国民党の中央執行委員。 27年南昌暴動に参加後,ソ連に亡命,その間,瞿秋白 (くしゅうはく) とともに中国語ラテン化新文字を創案。 35年パリに行き,『救国時報』を編集し,38年帰国。 45年中央委員に選ばれ,中華人民共和国成立後は,人民政府委員,政治協商会議代表,人民大学学長,史学会副主席,自然科学専門学会名誉主席などの要職をつとめ,64年,第3期全国人民代表大会の四川代表に選出され,常務委員となった。著書に『簡化漢字問題』 (56) ,『辛亥革命』 (61) などがある。

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百科事典マイペディア 「呉玉章」の意味・わかりやすい解説

呉玉章【ごぎょくしょう】

中国共産党の教育家,政治家。四川省の人。清末に日本留学。辛亥革命の時四川で活躍。1913年袁世凱の帝政運動反対に失敗しフランスへ亡命した。1922年四川で中国青年共産党を組織し,1925年共産党に入党。南昌蜂起に参加した。外遊後,延安大学校長などを歴任。人民共和国の要職にあって漢字改革など教育面で活躍した。

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367日誕生日大事典 「呉玉章」の解説

呉 玉章 (ご ぎょくしょう)

生年月日:1878年12月30日
中国の教育家,政治家
1966年没

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