問訊（読み）モンジン

デジタル大辞泉

もん‐じん【問^×訊】

［名］(スル)
１ 問いたずねること。聞きただすこと。訊問。
「即今各国人より―するの節」〈公議所日誌〉
２ 禅宗の礼法で、合掌低頭すること。本来はそのあと安否を尋ねた。
３ 降参すること。
「この一句を聞いて―して」〈太平記・一〇〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

もん‐じん【問訊】

1. 〘 名詞 〙
2. ① ききただすこと。訊問。
   1. [初出の実例]「明_下踊出菩薩与_二釈迦_一往復問訊_上」(出典：法華義疏（７Ｃ前）四)
   2. 「誰かれと人のさし申に任せて、問訊(モンジン)し玉ひて」(出典：信長記（1622）一一)
3. ② 訪問すること。
   1. [初出の実例]「問_二訊巴姫宅_一、渓辺青艸深」(出典：周南先生文集（1760）二・岐蘓道中)
   2. [その他の文献]〔後漢書‐清河孝王慶伝〕
4. ③ 屈服すること。
   1. (イ) 言い詰められて閉口すること。
      1. [初出の実例]「此一句を聞て、問訊(モンジン)して、門前より馬引寄打乗て」(出典：太平記（１４Ｃ後）一〇)
   2. (ロ) 降参すること。
      1. [初出の実例]「そのまま太刀を投げすて問訊しけり」(出典：咄本・醒睡笑（1628）一)
5. ④ 禅宗の礼法で、合掌して体を曲げ頭を低くたれて敬礼すること。
   1. [初出の実例]「大衆は、知事以下みな面北にて、住持人を問訊す」(出典：正法眼蔵（1231‐53）安居)

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【問訊】もんじん

問いただす。晋・陶潜〔桃花源記〕(すなは)ち(むか)へて家にり、爲に酒を設け、をしてを作る。村中、此の人るを聞き、咸(ことごと)く來(きた)りて問訊す。～問ふ、今は是れ何の世ぞと。

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出典　平凡社「普及版 字通」