(読み)トイ

デジタル大辞泉 「問」の意味・読み・例文・類語

とい〔とひ〕【問(い)】

問うこと。質問。「問いを発する」
試験などの問題。設問。「左記の問いに答えよ」
[類語](1質問質疑発問諮問問答設問問題疑問押し問答水掛け論禅問答一問一答自問自答質疑応答聞く問う尋ねるはかただ問い質す聞き質す問い合わせる聞き合わせる借問しゃもん試問下問問い返す聞き返す聞き直す尋ね合わせる照会打診/(2問題設問

もん【問】[漢字項目]

[音]モン(呉) [訓]とう とい とん
学習漢字]3年
〈モン〉
といただす。とう。とい。「問診問責問題問答学問喚問疑問詰問愚問検問顧問拷問諮問質問尋問設問難問反問不問
人をたずねる。「慰問弔問訪問
〈とん〉「問屋とんや
[名のり]ただ・よ

もん【問】

[接尾]助数詞。質問・設問などの数を数えるのに用いる。「六のうち四は正解」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「問」の意味・読み・例文・類語

といとひ【問】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「とう(問)」の連用形の名詞化 )
  2. たずね、ただすこと。また、その質問。詰問。
    1. [初出の実例]「江間君は此種の問(トヒ)を此種の声で、今日まで幾度となく長火鉢の傍で発したのである」(出典:第三者(1903)〈国木田独歩〉一一)
  3. 問題。設問。
    1. [初出の実例]「(問)は諸新聞の雑報又は投書にて(答)はすべて大槻文彦氏なり」(出典:仮名の会の問答(1883)〈大槻文彦〉)
  4. といまる(問丸)」のこと。
    1. [初出の実例]「進上 合 榲小〈くれ〉参百寸 右進上如件。嘉祿二年十月四日 御問盛方」(出典:醍醐寺文書‐嘉祿二年(1226)一〇月四日・問丸盛方送文)
  5. といしき(問職)」のこと。
    1. [初出の実例]「高野山の年貢運送のといの事」(出典:高野山文書‐正応元年(1288)八月一七日・御台御教書)

もん【問】

  1. [ 1 ] 疑問などをたずねること。とうこと。また、その内容
    1. [初出の実例]「婆子いはく、老婆に一問あり、和尚これをゆるすやいなや」(出典:正法眼蔵(1231‐53)心不可得)
  2. [ 2 ] 〘 接尾語 〙 質問、設問などを数えるのに用いる。「五問中三問正答」 〔日葡辞書(1603‐04)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「問」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 11画

[字音] モン・ブン
[字訓] とう・たずねる・たより

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[その他]

[字形] 会意
門(もん)+口。門は家門。口は祝を収める器の形で(さい)。祈って神意を問う。〔説文〕二上に「訊(と)ふなり」とあり、言部三上に「訊は問ふなり」とあるのと互訓。訊の初形は(じん)に作り、罪人俘虜を糾問する意であるから、訊と問とは大いに字義が異なる。問は神意に諮(はか)り問う意。〔書、呂刑〕「皇、下民に問す」、〔詩、大雅、緜〕「亦た厥(そ)の問(ぶん)を隕(おと)さず」とは、みな神意に関していう。のち問答や、人に問遺する意などに用いる。

[訓義]
1. とう、神意をとう、神のお告げ
2. たずねる、しらべる。
3. おとずれる、おくる、たより。
4. 聞と通じ、きこえ、名声

[古辞書の訓]
名義抄〕問 トフ・オクル・トブラフ/借門(問) トフ

[語系]
問miun、門munは声義近く、門は門。門で神意を問うことを問という。問は門の動詞的用法とみてよい。

[熟語]
問安・問案・問遺・問学・問官問諫問擬・問業・問禁問候・問歳・問罪・問事問疾・問状・問津・問寝問訊・問責・問対・問題問鼎・問頭問難・問板・問弁・問名・問目問労・問話
[下接語]
按問・案問・慰問・応問・音問・下問・呵問・苛問・学問・勘問・喚問・記問・寄問・問・疑問・鞠問・吉問・詰問・究問・糾問・凶問・験問・譴問・顧問・扣問・考問・孝問・候問・拷問・査問・策問・咨問・試問・諮問・質問・借問・問・恤問・詢問・審問・訊問・尋問・推問・声問・省問・清問・聖問・請問・責問・設問・善問・存問・対問・弔問・徳問・難問・発問・反問・不問・風問・聘問・訪問・卜問・労問・或問

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「問」の意味・わかりやすい解説

問 (とい)

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「問」の解説


とい

問丸(といまる)

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「問」の意味・わかりやすい解説


とい

問丸

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のの言及

【問丸】より

…中世に港津や都市に住んで貨物の保管,輸送,販売に携わった商人。問ともいう。〈問男〉〈問丸〉は〈馬借丸〉などと同じく貴族が身分の下のものを呼ぶ使い方で,それが通称となった。…

※「問」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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