嗅剤(読み)キュウザイ

デジタル大辞泉 「嗅剤」の意味・読み・例文・類語

きゅう‐ざい〔キウ‐〕【嗅剤】

失神昏睡こんすい泥酔状態にある者に鼻からかがせて、意識や呼吸を回復させる薬剤アンモニア水亜硝酸アミルなど。

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精選版 日本国語大辞典 「嗅剤」の意味・読み・例文・類語

きゅう‐ざいキウ‥【嗅剤】

  1. 〘 名詞 〙 鼻腔から吸入する薬物ガーゼ脱脂綿などに薬物をしみこませ、それを吸入する。失神、ヒステリー発作などに用いる。嗅入薬。嗅薬

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「嗅剤」の意味・わかりやすい解説

嗅剤
きゅうざい

治療の目的で吸入する薬剤。鼻粘膜嗅神経および三叉(さんさ)神経末梢(まっしょう)を刺激することによって、呼吸、脈拍血圧などに影響を与える薬剤で、主として揮発性で液状である。代表的なものに狭心症の発作を止めるために用いる亜硝酸アミルがある。このほか、失神、昏睡(こんすい)、酩酊(めいてい)者に気つけ薬として用いたり、ヒステリーの発作などにも用いられ、アンモニア水、酢酸エチル精油などがこの目的で使われる。

[幸保文治]

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