(読み)シ

デジタル大辞泉 「嗣」の意味・読み・例文・類語

し【嗣】[漢字項目]

常用漢字] [音](漢) [訓]つぐ
あとをつぐ。「嗣子
あとつぎ。「継嗣後嗣世嗣令嗣
[名のり]さね・つぎ・ひで

し【嗣】

あとつぎ。よつぎ。「皇帝

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精選版 日本国語大辞典 「嗣」の意味・読み・例文・類語

し【嗣】

  1. 〘 名詞 〙 あとをつぐこと。また、その人。あとつぎ。よつぎ。
    1. [初出の実例]「いはゆる宗趣は、嗣はをはりはじめにかかはれず、ただ真善知識を相見する、的的の宗旨なり」(出典:正法眼蔵(1231‐53)嗣書)
    2. [その他の文献]〔春秋左伝‐昭公七年〕

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普及版 字通 「嗣」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 13画

[字音]
[字訓] つぐ・よつぎ

[説文解字]
[金文]

[字形] 会意
司(し)+口((さい))+冊(さく)。司は祝の器()をひらいて神意を伺う意。冊は冊祝して神に告げる意。嗣続の大事を以て神意を問うものであろう。〔説文〕二下に「侯、國を嗣ぐなり」という。金文には司、またをその義に用い、〔宗周鐘(そうしゆうしよう)〕「我隹(こ)れ司(つ)ぎて皇天王に配す」、〔伯鼎(はくしんてい)〕「乃(なんぢ)の考を(つ)ぐ」、〔大盂鼎(だいうてい)〕「(武)王に在りて、(ぶん)(文)に嗣ぎてを作(おこ)したまへり」などの例がある。

[訓義]
1. つぐ、後をつぐ、位につく。
2. よつぎ、あとつぎ、ひきつぐ。
3. 次につづく、あたらしい。

[古辞書の訓]
名義抄〕嗣 ツギ・ツグ・ナラフ 〔字鏡集〕嗣 フカシ・ナラフ・ニナフ・ツギ・マツリゴト・ツグ

[語系]
嗣zi、司siは声近く、古くは司を用いた。文献にみえないが、嗣の初文とみてよい。

[熟語]
嗣位・嗣育・嗣音・嗣嗣響・嗣君・嗣嗣継・嗣後・嗣公嗣功嗣興・嗣歳嗣纂・嗣子・嗣事・嗣日嗣爵嗣守・嗣主嗣襲嗣述嗣承嗣紹・嗣人・嗣聖・嗣息・嗣続嗣適・嗣武・嗣服嗣芳・嗣法・嗣立嗣臨嗣暦
[下接語]
遺嗣・遠嗣・王嗣・家嗣・義嗣・係嗣・継嗣・広嗣・後嗣・皇嗣・国嗣・守嗣・承嗣・聖嗣・孫嗣・嫡嗣・嗣・冢嗣・追嗣・天嗣・伝嗣・丕嗣・法嗣・末嗣・令嗣

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