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四季の山姥 シキノヤマンバ

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デジタル大辞泉の解説

しきのやまんば【四季の山姥】

長唄。11世杵屋六左衛門作曲。作詞は毛利家奥女中といわれる。文久2年(1862)初演。山姥が若いころの遊女時代の思い出を、四季の山巡りになぞらえてうたうもの。

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世界大百科事典 第2版の解説

しきのやまんば【四季の山姥】

長唄の曲名。1862年(文久2)3月開曲。作詞は南部侯隠居という説があるが不詳。11世杵屋(きねや)六左衛門作曲。山姥の前身を傾城にして,四季の山めぐりをきかせた曲。本調子で春から秋にかけての廓気分の描写。虫づくしになって〈虫の合方〉。二上りで房総を眺めた海辺の気分をきかせ,三下りになって山間の冬をうまく描写し,怪童丸と山樵の立回りを暗示して終わる。節付けがよく変化に富んだ名曲。山姥【浅川 玉兎】

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大辞林 第三版の解説

しきのやまうば【四季の山姥】

長唄の一。1862年、「新山姥」として初演。一一世杵屋きねや六左衛門作曲。山姥の前身を傾城けいせいとし、四季の山めぐりを唄い、怪童丸の暴れで終わる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

四季の山姥
しきのやまんば

長唄(ながうた)の曲名。作詞は南部侯佐竹利済といわれるが、一説に毛利侯とも、某屋敷住いの女中ともいわれる。作曲は11世杵屋(きねや)六左衛門。1862年(文久2)3月7日、江戸・麻布(あざぶ)南部侯邸で初演。初演時の曲名は『新山姥』で素唄であったが、現在は素踊(すおどり)がつく。元京都九条の里の遊女八重桐(やえぎり)が、足柄(あしがら)山中で怪童丸(後の坂田金時(さかたのきんとき))を育てる話、いわゆる「山姥物(やまんばもの)」の一種であり、山姥(やまうば)が昔の廓(くるわ)勤めを四季の風物とともに思い出すというもの。劇的な構成をもつ他のジャンルの「山姥物」に比べ、叙情的な作品につくられている。[茂手木潔子]

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世界大百科事典内の四季の山姥の言及

【長唄】より

… 天保期(1830‐44)から幕末にかけても長唄は全盛期であった。歌舞伎や長唄を愛好する大名,旗本,豪商,文人らがその邸宅や料亭に長唄演奏家を招いて鑑賞することが流行し,なかには作詞を試みる者も現れ,作曲者たちの作曲意欲と相まって,《翁千歳三番叟(おきなせんざいさんばそう)》《秋色種(あきのいろくさ)》《鶴亀》《紀州道成寺》《四季の山姥(しきのやまんば)》《土蜘(つちぐも)》など鑑賞用長唄の傑作が生まれた。一方,前代に全盛をきわめた変化物舞踊もようやく行詰りをみせはじめ,さらに幕藩体制の崩壊,長唄愛好者の大名,旗本の高尚趣味の影響もあって,長唄にも復古的な傾向が現れ,謡曲を直接にとり入れた曲が作曲されるようになり,前述の《鶴亀》や《勧進帳》《竹生島》などが生まれた。…

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