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山姥 やまうば

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

山姥
やまうば

山中に住むという女性の妖怪の一種。もとは山男などの山人の一種で,山に入った女が山姥となったと考えられた。山の神,または山の神に仕える女ともいわれ,妖怪化されて語られる。

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山姥
やまんば

能の曲名。切能物。各流現行。作者未詳,あるいは世阿弥作か。山姥の山めぐりの曲舞で知られる百万山姥という都の遊女 (ツレ〈連面,唐織着流〉) が,伴 (ワキ〈素袍上下,小刀〉,ワキヅレ〈同〉) を連れて善光寺参りの途中,越後の上路の山中で,年たけた里の女 (前ジテ〈深井,曲見などの面,唐織着流〉) に会い,庵に連れていかれる。

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デジタル大辞泉の解説

やま‐うば【山×姥】


深山に住んでいるといわれる女の妖怪。山に住む鬼女。やまおんな。やまんば。
やまんば2」に同じ。
謡曲。→やまんば

やま‐んば【山×姥】

やまうば1」に同じ。
能面の一。「山姥」の後ジテが使う鬼女の面。やまうば。

やまんば【山姥】[謡曲]

謡曲。五番目物世阿弥作とされる。山姥曲舞(くせまい)の名人で百万(ひゃくま)山姥とよばれる遊女が、善光寺詣での途中、山で道に迷っていると、本物の山姥が現れ、曲舞を舞って山巡りのさまを見せる。やまうば。

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百科事典マイペディアの解説

山姥【やまうば】

〈やまんば〉ともいう。(1)能の曲目。五番目物五流現行。作者は世阿弥と推定される。〈ひゃくま山姥〉と呼ばれる遊女が善光寺参りの途中の山中で真の山姥に出会う。その夜,遊女の謡に合わせて山姥は山めぐりの曲舞を舞いながらゆくえをくらます。
→関連項目金太郎

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

山姥 やまうば

山奥にすむという妖怪。
背がたかくながい髪で,眼光するどく,耳までさけた口をもち,であった者に災厄をもたらす老女。福をさずける柔和な女性としてえがかれる場合もある。昔話,能,歌舞伎などに登場する。やまんば,山女(やまおんな),山姫,山母,山女郎(やまじょろう)などともよばれる。

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書籍版「講談社 日本人名大辞典」をベースに、項目の追加・修正を加えたデジタルコンテンツです。この内容は2015年9月に更新作業を行った時点での情報です。時間の経過に伴い内容が異なっている場合がございます。

世界大百科事典 第2版の解説

やまうば【山姥】

山の奥にすむという老女の妖怪。やまんばとも読む。若い女と考える所もある。山姥のほか山女(やまおんな),山姫(やまひめ),山女郎(やまじよろう),山母(やまはは),鬼婆(おにばば)などともいう。地方によって多少の違いはあるものの,背が高く,長い髪をもち,肌の色は透き通るほどに白く,眼光鋭く,口は耳まで裂けている,というのがほぼ共通した特徴である。また,人間の子どもを食べることを好み,山中で出会った者は,病気などの災厄を受けるとされる。

やまんば【山姥】

日本の芸能,音楽の曲名。山姥(やまうば)伝説が能をはじめとして邦楽,歌舞伎にとり入れられ,歌舞伎舞踊では題名はさまざまであるが,山姥物という分類で総括される。(1)能。五番目物。世阿弥時代からある能。シテは山姥。山姥の山めぐりの曲舞(くせまい)で有名になった都の遊女(ツレ)が居て,名も百万山姥(ひやくまやまんば)と呼ばれていた。その遊女が男たち(ワキ・ワキヅレ)を連れて善光寺へ参る途中,越後の上路(あげろ)の山にかかると,日中なのに急に暗くなった。

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大辞林 第三版の解説

やまうば【山姥】

伝説や昔話で、奥深い山に住んでいる女の怪物。背が高く髪は長く、口は大きく目は光って鋭い。金時を育てた足柄山の山姥、瓜子姫説話の山姥など。やまんば。やまおんな。 → やまんば(山姥)

やまんば【山姥】

やまんば【山姥】

能の一。五番目物。世阿弥作。都の百万山姥という遊女が、善光寺詣での途中、日暮れて道に迷っていると、本当の山姥が現れ、山巡りのさまと山姥の曲舞くせまいを舞って見せる。やまうば。
歌舞伎舞踊の一。近松門左衛門作「嫗こもち山姥」をもととし、遊女が山姥になるという筋の舞踊。常磐津・富本・長唄・清元など数多くあり、現在普通には常磐津の「新山姥」(本名題「薪荷雪間の市川」)をさす。やまうば。

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世界大百科事典内の山姥の言及

【年の市(歳の市)】より

…かつて毎月の定期市のうち,その年最後の市を正月用品販売にあてる場合が多かったので,暮市,節季市,ツメ市などともいわれる。年の市には神秘的な意味が認められていたらしく,青森県三戸地方のツメマチには親に似た人が出るという伝承があり,長野県北安曇郡や上水内郡の暮市には山姥(やまうば)が現れるといわれていた。年の市は,商店の発達した現在でも,年末になると毎年一定の日に,人家の密集した地の社寺の境内や路傍など決まった場所に設けられることが多く,周辺の集落の人々にとってこの日の買物は一種の年中行事化したものとなっている。…

【山姥】より

…日本の芸能,音楽の曲名。山姥(やまうば)伝説が能をはじめとして邦楽,歌舞伎にとり入れられ,歌舞伎舞踊では題名はさまざまであるが,山姥物という分類で総括される。(1)能。…

【嫗山姥】より

…5段。通称《しゃべり山姥》。近松門左衛門作。…

【坂田金時】より

…この2書を総合すると,母の老嫗と足柄山中で生活していたのを,21歳のときに頼光に見いだされ,坂田公時と名付けられ,頼光に仕えて36歳のときに主馬佑として酒呑童子退治に参加し,一生妻女をもたず,頼光没後,行方をくらまし足柄山で足跡を絶ったという。その出生については《前太平記》に〈妾(われ)かつて此の山中に住む事,幾年といふ事を知らず,一日此の嶺に出て寝たりしに,夢中に赤竜来たりて妾に通ず,其の時雷鳴おびただしくして驚き覚めぬ,果して此の子を孕めり〉とあって,山姥説話と結びつけられている。山姥は山神に仕える女性と考えられるが,怪力を持つ英雄は神童でなければならず,金時が雷神と山姥の子とされたのであろう。…

【能面】より

…ほかに阿形では天神,黒髭(くろひげ),顰(しかみ),獅子口など,吽形では熊坂(くまさか)がある。能面の鬼類では女性に属する蛇や般若,橋姫,山姥(やまんば)などのあることが特筆される。(3)は年齢や霊的な表現の濃淡で区別される。…

【山姥】より

…若い女と考える所もある。山姥のほか山女(やまおんな),山姫(やまひめ),山女郎(やまじよろう),山母(やまはは),鬼婆(おにばば)などともいう。地方によって多少の違いはあるものの,背が高く,長い髪をもち,肌の色は透き通るほどに白く,眼光鋭く,口は耳まで裂けている,というのがほぼ共通した特徴である。…

【清元延寿太夫】より

…生来の美音家であるのに加えて時代の好みに乗り,庶民に歓迎された。初演した語り物に《保名(やすな)》《(かさね)》《山姥(やまんば)》など。(2)2世(1802‐55∥享和2‐安政2) 初世の子の岡村藤兵衛。…

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