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国際価値論 こくさいかちろん theory of international value

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

国際価値論
こくさいかちろん
theory of international value

国際市場における価値の交換法則を論ずる経済学理論。 D.リカードは,一国内で通用する価値法則は国際間では妥当ではないとして,イギリス毛織物ポルトガルワインの例をあげ,イギリスの 100人の労働 (毛織物1単位の生産に必要な労働量) はポルトガルの 80人の労働 (ワイン1単位の生産に必要な労働量) と交換されるのであり,等労働量交換にはならないとした (→比較生産費原理 ) 。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

国際価値論
こくさいかちろん
theory of international value

国際間で取引される商品の交換比率(交易条件)がどのように決まるかを解明する理論をいう。古典派経済学者リカードは、比較生産費差に基づいて貿易が行われることを示したが、生産量にかかわりなく単位当り生産費が不変である不変生産費のもとでは、貿易の際の交換比率がどこに決まるかは、生産費の面からは明らかにならない。そのような交換比率の決定を相互需要という概念を用いて定式化したのが、J・S・ミルやA・マーシャルの相互需要論である。国内の場合と同様に、国際間で取引される商品の価格(交換比率)も、需要・供給が均衡するところに決まるが、2国間の物々交換を想定すれば、1国の輸出品X財の(輸出)供給は、それと交換に需要する輸入品Y財の(輸入)需要であり、他国のY財の輸出供給は、それと交換に需要するX財の輸入需要にほかならない。そこで両国間のX財とY財の交換比率は、1国のY財に対する輸入需要と他国のX財に対する輸入需要が均衡し、貿易が相互に決済されるところに決定されると考えることができる。しかし、1国の輸入需要とは、国内需要と国内供給の差としての超過需要であるから、生産量の変化に伴って単位当り生産費が逓増(ていぞう)する逓増費用のもとでは、相互需要にはそれぞれの国の国内供給の状態も影響を与えるのである。そして、いずれの国も不完全特化(比較劣位にある産業の製品を輸入するが一部分は国内でも生産されているような状態)のもとで両国間の貿易が均衡する場合には、それぞれの国における両財の生産費の比率は等しくなり、交易条件は、貿易の均衡状態のもとでの両財の生産費の比で与えられる。
 なお、マルクス経済学では、比較生産費差によって行われる外国貿易で労働価値論に基づく価値法則がどのように修正されるかが国際価値論の主題とされ、それをめぐる論争も行われたが、論者の間でかならずしも解釈は一致していない。[志田 明]

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