日本大百科全書(ニッポニカ) 「国際地学オリンピック」の意味・わかりやすい解説
国際地学オリンピック
こくさいちがくおりんぴっく
International Earth Science Olympiad
地球や宇宙、気象、海洋など多様な地学の知識や思考力を競う国際大会。国際科学オリンピックの一つである。略称IESO。地学分野全般への生徒の認識を高めるとともに、地学の才能や素質のある生徒をみいだすことが目的である。参加選手は高校生で、国内競技会で優秀な成績を残した者が国際大会に招待される。国際地質科学連合(IUGS)の下部組織である国際地学教育協会(IGEO:International Geoscience Education Organization)の主要な活動として、2007年に韓国(大邱(テグ)広域市)で第1回大会が開催された。以降、毎年1回、参加国の持ち回りで開かれている。日本は2008年の第2回フィリピン大会(マニラ)から参加している。成績の優秀な選手へ授与されるメダルは、参加者全体の上位約10%に金、次の約20%に銀、さらに次の約30%に銅が与えられる。
競技会は1日6時間以内の理論試験と、実技試験かフィールドワークのいずれか、あるいはその両方が行われる。フィールドワークは異なる国の原則4人で構成されるチームで行動し、グループとしての成績がつけられる。
日本の代表選手は特定非営利活動法人地学オリンピック日本委員会が運営する日本地学オリンピックによって選考が行われている。
[編集部]