大邱(読み)テグ(その他表記)Taegu

デジタル大辞泉 「大邱」の意味・読み・例文・類語

テグ【大邱】

大韓民国南東部にある広域市。慶尚北道道庁所在地。繊維工業が盛ん。近郊リンゴ産地人口、行政区246万(2008)。たいきゅう。

たいきゅう〔タイキウ〕【大邱】

テグ(大邱)

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精選版 日本国語大辞典 「大邱」の意味・読み・例文・類語

たいきゅうタイキウ【大邱】

  1. 韓国、慶尚北道の道庁所在地。嶺南地方では釜山に次ぐ商工業都市で、特に繊維工業が発達。朝鮮半島随一の漢方薬材の薬令市が開かれる。リンゴの集産地。朝鮮語名、テーグ。

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改訂新版 世界大百科事典 「大邱」の意味・わかりやすい解説

大邱 (たいきゅう)
Taegu

韓国,慶尚北道中央部の都市で,韓国の六広域市の一つ。慶尚北道の道庁もここにある。人口254万(2003)。洛東江のおもな支流の一つ琴湖江の流域平野に位置する。東西を1000m級の山岳で閉ざされた盆地にあり,韓国では夏の暑いことで有名である。新羅時代から地方の行政・軍事の要地とされてきたが,李朝以後は慶州にかわり慶尚北道の中心地となった。農産物集散地として商業が栄え,特に全国から商人を集める薬令市(漢方薬の材料の取引)が有名である。1930年代から綿工業や毛織物工業が発達しはじめ,今日においても韓国第1の繊維工業地帯となっている。大邱リンゴの名で知られるリンゴ栽培は琴湖江沿岸の1万余haの果樹園で行われており,韓国第1の生産を誇る。1960年代末から特急停車駅の東大邱を中心に新市街地が造成され,人口も1960年の67万8000から95年には240万台へと急増し,韓国第3の都市に成長した。80年に直轄市に昇格し,95年に広域市となる。97年地下鉄が開通
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「大邱」の意味・わかりやすい解説

大邱
たいきゅう / テグ

韓国(大韓民国)、慶尚北道(けいしょうほくどう)の南部に位置するソウル、釜山(ふざん)に次ぐ韓国第3位の都市。面積885.61平方キロメートル、人口247万3990(2000)。洛東江(らくとうこう)と琴湖(きんこ)江の合流地点の大邱盆地にある。1981年直轄市に昇格、95年広域市となる。行政的には慶尚北道とは分離しているが、いまなおその経済、文化、交通の中心地で、道庁所在地でもある。年平均気温は12.6℃、月平均気温は1月零下1.6℃、8月25.9℃で、1942年8月には40℃の国内最高気温を記録した都市である。年降水量は979ミリメートル。周辺地域はリンゴの名産地であり、近郊農業が盛んである。古くから市場が発達して平壌(ピョンヤン)、江景とともに三大市場であった。大邱の商圏は三南地方に及んでいる。また、韓国第一の繊維工業地帯であり、化学工業、機械工業も発達している。京釜(けいふ)高速道路が通過し、邱馬(きゅうば)高速道路の起点でもあり、また光州までのオリンピック高速道路の起点でもある。慶北大学校、嶺南(れいなん)大学校、啓明大学校がある。

[張 保 雄]

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百科事典マイペディア 「大邱」の意味・わかりやすい解説

大邱【たいきゅう】

韓国,慶尚北道の道都。六大広域市の一つ。洛東江支流の琴湖江の流域平野で,東西に山岳があり盆地をなしている。新羅時代から交通の要衝として行政・軍事の中心地。鉄道・道路交通の要地で,大邱線の起点をなし,慶尚道の産物を集散する。古来朝鮮三大市場の一つで,李朝時代には薬材市(薬令市)が春秋2回開かれた。慶北・大邱・青邱等の大学がある。軽工業が盛んで綿・毛紡績の大工場があり,韓国最大の繊維工業地帯をなしている。ほかに製粉,陶磁器,イグサ加工業があるが,なかでもリンゴは特産で有名。1997年,韓国で3番目の地下鉄が完成。244万6418人(2010)。

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世界大百科事典(旧版)内の大邱の言及

【慶尚道】より

…朝鮮八道の一つで嶺南地方ともよばれる。現在,韓国の行政区分上,慶尚南道と慶尚北道,大邱広域市,釜山広域市に四分されている。人口は慶尚北道(道庁所在地は大邱)277万5922,慶尚南道(道庁所在地は昌原)395万8540,大邱市248万5977,釜山市389万2972(いずれも1995)にのぼり,4地域合計の1311万3411は韓国全人口の28%をこえている。…

※「大邱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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