コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

国際宇宙ステーション こくさいうちゅうステーション International Space Station; ISS

5件 の用語解説(国際宇宙ステーションの意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

国際宇宙ステーション
こくさいうちゅうステーション
International Space Station; ISS

日本,アメリカ合衆国ヨーロッパ諸国(ヨーロッパ宇宙機関 ESA),カナダロシアなどの国際協力により開発が進められる大型有人宇宙施設(→宇宙ステーション)。構成パーツ(各種モジュール)を 40数回に分けて打ち上げ,宇宙空間で組み立てて完成させる。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

知恵蔵2015の解説

国際宇宙ステーション

米国が提唱し、カナダ、日本、欧州、ロシアが協力している有人の宇宙施設。高度約400km、赤道に対して傾斜角52度の軌道にサッカー場程度の大きさの多目的の建築物を建造する。米国のスペースシャトルとロシアのプロトンロケットを使って40数回に分けて宇宙へ機材を運び、宇宙で少しずつ大きく組み立てていく。2010年に完成予定。1998年11月にロシアがザリャー(曙)という制御棟を打ち上げ、次いで同年12月に米国がユニティ(統一)という連結棟を打ち上げ、軌道上でドッキングに成功した。その後も相次いで打ち上げが行われ、すでに飛行士の滞在が開始されている。2005年7月には、日本の野口聡一飛行士がスペースシャトルに搭乗してISSに入り、3回の船外活動を含む実験等を行った。07年から3回に分けて、日本の実験モジュール「きぼう」(JEM : Japan Experimental Module)が運ばれ、ISSに取り付けられる。その第1便のミッションに日本の土井隆雄飛行士の搭乗が予定されている。

(的川泰宣 宇宙航空研究開発機構宇宙教育センター長 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉の解説

こくさい‐うちゅうステーション〔‐ウチウ‐〕【国際宇宙ステーション】

International Space Station》米国・ロシア・欧州諸国・日本・カナダの15か国が共同運用する有人宇宙施設。幅約108メートル、長さ約73メートル。地上約400キロ上空を周回しながら、宇宙環境を利用した実験・研究や地球・天体の観測を行う。ISS。
[補説]各国が開発したパーツを40数回に分けて打ち上げ、宇宙空間で組み立て、2011年7月に完成。複数の実験モジュール、それらをつなぐノード(結合モジュール)、居住モジュール、太陽電池パドル、ロボットアームなどで構成される。日本は実験棟「きぼう」と補給機「こうのとり」を提供。第39次長期滞在ミッション(2014年3月9日~5月14日)では、若田光一宇宙飛行士日本人として初めてコマンダー(船長)を務めた。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

百科事典マイペディアの解説

国際宇宙ステーション【こくさいうちゅうステーション】

米国,ヨーロッパ,日本,カナダ,ロシアなどの国際協力で進められている有人宇宙基地。略称ISS。1998年冬に米ロが担当の部分の打上げをスペースシャトルなどを使い開始し,2010年の完成を目指している。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

国際宇宙ステーション
こくさいうちゅうすてーしょん
International Space Station

宇宙空間につくられ、複数の国が利用する有人施設。略称ISS。国際宇宙ステーション計画は、アメリカ、日本、ヨーロッパ、カナダ、ロシアの5極(15か国)が協力して高度約450キロメートルの地球周回軌道上に、実験、観測、居住、補給、電力供給などの機能をもつ多目的の有人施設を建設し、共用の軌道研究所を運用する巨大な宇宙プロジェクトである。
 1984年1月、当時のアメリカ大統領レーガンは、年頭の一般教書のなかで「国際協力により、宇宙ステーションを建設する」ことを提唱した。その後、アメリカの招請に応じて、日本、ヨーロッパ、カナダがこの計画に参加することになった。1988年9月ワシントンで、アメリカ、日本、ヨーロッパ関係国、カナダにより宇宙ステーションの開発・運用および利用の枠組みについての多国間政府間協定(IGA:Inter Governmental Agreement)が結ばれた。ソ連崩壊後の1993年には、ロシアもISSに参加することが高度の政治判断によって決まった。このため1998年1月29日ワシントンで、1988年のIGAを見直した新しいIGAの調印式が行われ、計画に参加する日本、アメリカ、ロシア、カナダ、ヨーロッパ(10か国)およびブラジルのあわせて15か国が署名した。[久保園晃]

構成と用途

ISSは、縦約75メートル、横約20メートルの長方形の巨大な太陽電池パネル4面を両端にもつ長さ約110メートルのトラス構造物の中心部に、日本の実験棟(Japanese Experiment Module、略称JEM(ジェム)、1999年4月「きぼう」と命名)やアメリカの実験棟・居住棟など、各国の実験棟を結合する構造体である。ISSの各構成部は分解されて、スペースシャトルで打ち上げられ、軌道上で組み立てられる。総重量は各国の要素などが増加して約450トンとなる。実験・居住棟のモジュールは7基、搭乗員は最大7名(うち、ロシアの参加分を考慮してロシア2名)、軌道傾斜角51.2度、軌道高度約450キロメートル、総発電量110キロワット。また総開発費は、アメリカだけで約180億ドル(約2兆円)、日本は約3100億円の見込みであった。
 ISSでは、微小重力・超高真空などという地上では得がたい物理環境を利用して、新素材の創造、ライフサイエンス分野での生命の基本現象の研究、広範囲な天体観測や地球観測などを約10年間の長期にわたって実施することになる。地上では得られなかった発明や発見が得られ、人類にとって大いに貢献することが期待される。[久保園晃]

初期打上げ

1995年6月からはスペースシャトルによる建設準備が始まり、1986年に打ち上げられたロシアの軌道科学宇宙ステーション「ミール」とのドッキングを、1998年6月までに計9回実施して事前確認を行った。
 当初の打上げ建設計画はロシアの事情でかなり遅れていたが、1998年11月20日に第1弾としてロシアの基本機能モジュール(FGB、愛称ザーリャ:日の出)がプロトンロケットでカザフスタン共和国のバイコヌール基地から打ち上げられた。同1998年12月4日には第2弾としてアメリカの結合部1(ノード1、愛称ユニティ:統一)がスペースシャトル・エンデバーで打ち上げられ、ザーリャとドッキングされた。1999年5月27日にはスペースシャトル・ディスカバリーが打ち上げられ、ザーリャ・ユニティ結合体とドッキングし、食料や資材を補給した。第3弾と予定されたロシアのサービスモジュール(居住棟、愛称ズベズダ:星)の打上げは資金不足によって大幅に遅れたため、翌2000年5月19日、スペースシャトル・アトランティスを打ち上げて補給、点検を行った。[久保園晃]

日本の実験棟

日本の実験棟(JEM、「きぼう」)は、宇宙環境を利用する各種実験を、搭乗員が長期間にわたり行うことができる軌道上研究所であり、日本初の有人宇宙活動施設となる。JEMの開発は、1990年(平成2)1月から本格的に始まり、1992年7月に基本設計が終了した。JEMシステムの開発はその後、詳細設計に入り、各部の製作、試験、システム試験を行って、2002年には総合システム試験を行った。
 JEMは、与圧部・曝露(ばくろ)部の二つの実験スペースと、それぞれに付属する補給部、それにマニピュレーター(ロボット腕)の5システムから構成される。
 与圧部は、長さ約11メートル、直径約4メートルの円筒型。宇宙ステーション本体に直接結合して電力・空気の供給を受け、搭乗員が1気圧の環境で地上と同様の服装で、微小重力下における材料実験、ライフサイエンス実験などを実施する多目的実験室である。曝露部は、長さ約5メートル、幅約5メートルの台座型。各種実験・観測装置を直接超高真空の宇宙空間に曝(さら)し、天体・地球観測、通信実験、理工学実験、材料実験を、主として遠隔操作により行う施設である。補給部は実験材料や消耗品の貯蔵に使用される。与圧部用の補給部与圧区は長さ約4メートル、直径約4メートルの円筒型で、曝露部用の補給部曝露区は長さ約4メートル、幅約5メートルのフレーム型。マニピュレーターは、長さ約10メートルの親アームと長さ1.7メートルの子アームで構成され、人が直接触れることがむずかしい曝露部上の実験装置などを操作する。
 JEMは、初めに補給部与圧区が、次に与圧部とマニピュレーターが、さらに曝露部と補給部曝露区がそれぞれスペースシャトルによって打ち上げられた。
 ISSの組立てには、宇宙飛行士による延べ約900時間の船外活動が必要とされている。宇宙ステーションには、各国から選抜された宇宙飛行士が組立て初期は3人、本格運用時には最大7人が長期滞在して仕事をする予定である。日本の宇宙飛行士も、組立て段階からこれらの活動に参加する。このため宇宙開発事業団(NASDA(ナスダ)。2003年(平成15)10月、宇宙科学研究所、航空宇宙技術研究所と統合して宇宙航空研究開発機構となった)では、宇宙ステーション計画の進展に対応して、筑波(つくば)宇宙センター内に新しく諸施設を完成させ、搭乗する日本人宇宙飛行士を養成するとともに、有人宇宙技術の向上を進めている。
 ISS打上げ後の運用と利用は、参加機関の共同組織によって行われている。宇宙ステーションの地上支援運用のうち、システム全体の運用管制は、アメリカのヒューストンにあるアメリカ航空宇宙局(NASA(ナサ))ジョンソン宇宙センターに置かれるISSミッション管制センター、およびモスクワのミッション管制センターがそれぞれ中心になる。各国構成要素の運用については、それぞれの国の責任において実施される。また実験運用は、NASAのマーシャル宇宙飛行センターに設置されるペイロード運用統合センターと各国の利用者支援センターの支援を受ける。JEMのシステム運用と実験のための支援については、茨城県つくば市にある宇宙航空研究開発機構筑波宇宙センターの宇宙ステーション総合センター(SSIPC)で行われる。SSIPCは、宇宙実験棟、宇宙ステーション試験棟、同運用棟、無重量環境試験棟(水槽)、および宇宙飛行士養成棟で構成され、日本の有人宇宙技術活動や研究の中心地となる。
 なお、JEMの各部の名称をなじみやすくするため、2000年(平成12)8月に、与圧部は船内実験室、補給部与圧区は船内保管室、曝露部は船外実験プラットフォーム、補給部曝露区は船外パレットと、それぞれ改称された。[久保園晃]

日本のISS・JEMの利用状況

ISSの組立て期間中および組立て完了後10年間にわたって、各種の宇宙実験、観測をスムーズに効果的に行うため、2000年(平成12)6月時点では、次のような宇宙環境利用の方法が行われている。
(1)公募地上研究(科学研究)の実施、(2)宇宙環境利用研究システムの研究(科学研究)の実施、(3)先導的応用化研究(民間利用の促進)テーマの選定、実施、(4)一次選定テーマ(科学研究)の実施、(5)国際公募(参加宇宙機関はアメリカ、ヨーロッパ、カナダ、フランス、ドイツ、日本)によるライフサイエンス分野および微小重力科学分野のテーマの選定、実施、(6)プリカーサ・ミッション(先行的実験)として、JEM運用開始に先立つアメリカ実験棟中性子計測実験(中性子モニターユニット)、ロシアのサービスモジュール(ズベズダ)利用実験(微小粒子捕獲、材料曝露実験装置)、スペースシャトル宇宙実験(スペースハブ利用のタンパク質結晶成長実験)の各宇宙実験の実施、また、JEM利用テーマの公募も行う。[久保園晃]
『宇宙と天文編集部編『宇宙と天文1 特集・宇宙探査カタログ』(1998・朋文社、誠文堂新光社発売) ▽茂原正道・木田隆著『宇宙工学入門2 宇宙ステーションと惑星間飛行のための誘導・制御』(1998・培風館) ▽中村浩美著『最新 宇宙開発がよくわかる本』(1999・中経出版) ▽若田光一著『ぼくの仕事は宇宙飛行士』(2001・東京書籍) ▽狼嘉彰他著『宇宙工学シリーズ7 宇宙ステーションと支援技術』(2004・コロナ社) ▽狼嘉彰・富田信之他著『宇宙ステーション入門』第2版(2008・東京大学出版会) ▽若田光一著『国際宇宙ステーションとはなにか――仕組みと宇宙飛行士の仕事』(講談社・ブルーバックス) ▽日本宇宙少年団編、的川泰宣・毛利衛監修『スペース・ガイド』各年版(丸善)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

国際宇宙ステーションの関連キーワードISS原子力協定労農ロシアカナダドライカナダドルレスリング女子ワールドカップ北海道洞爺湖サミット米国の欧州ミサイル防衛(MD)米国の欧州ミサイル防衛(MD)計画アジア欧州会議(ASEM)

今日のキーワード

参院選の日程

改選議員が任期満了を迎える7月25日の前30日以内に実施される。参院選を「18歳選挙」の対象とするためには6月20日以降の公示とする必要がある。投票日を通例の日曜日とすれば、候補は7月10日、17日、...

続きを読む

コトバンク for iPhone

国際宇宙ステーションの関連情報