エレクトロン(読み)えれくとろん(英語表記)Elektron

デジタル大辞泉 「エレクトロン」の意味・読み・例文・類語

エレクトロン(electron)

電子
マグネシウム主成分とし、亜鉛アルミニウムマンガンを含む軽合金ドイツのエレクトロン社が創製。機械部品などに使用。
[補説]1語源ギリシャ語琥珀こはくの意。琥珀をこすると静電気が起こることから。
[類語]粒子分子原子原子核原子団アトムイオン素粒子電子陰電子陽電子陽子中間子中性子光子プロトンニュートロンニュートリノ

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精選版 日本国語大辞典 「エレクトロン」の意味・読み・例文・類語

エレクトロン

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( [英語] electron [ギリシア語] elektron (「琥珀(こはく)」の意)から ) 電子。
    1. [初出の実例]「原子内のエレクトロン運動」(出典:物理学と感覚(1917)〈寺田寅彦〉)
  3. ( [英語] electron metal から ) マグネシウムを主成分とする軽合金の一つ。アルミニウム系の軽合金より軽くて強いが、耐食性は少ない。ドイツのエレクトロン社が作り出したもの。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「エレクトロン」の意味・わかりやすい解説

エレクトロン(合金)
えれくとろん
Elektron

ドイツのIG(イーゲー)社の技師エレクトロンG. Elektronの創製による、マグネシウムを主体とした合金の商品名。1909年発明。マグネシウムの力学的強度を向上させるためにアルミニウムを3~10%、耐食性を改善するために亜鉛を0.5~3.5%、マンガンを0.1~1.0%加えた合金であり、焼入れ焼戻しをして強さを向上させて使用する。鋳物用合金としても用いられ、とくに内燃機関用のピストン材はアルミニウムを多くして高温に耐えるようにしている。また塑性加工用合金としても用いられ、320~400℃で棒、管、型材、ピストンなどに押出し加工ができる。第二次世界大戦中に都市に投下されたエレクトロン焼夷弾(しょういだん)はこれでつくられていた。

[井川克也・三島良續]


エレクトロン(電子)
えれくとろん

電子

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改訂新版 世界大百科事典 「エレクトロン」の意味・わかりやすい解説

エレクトロン
electron

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エレクトロン」の意味・わかりやすい解説

エレクトロン
Elektron

放射線帯調査目的としたソ連の科学観測用双子衛星。1,2号は 1964年1月 30日,3,4号は 64年7月 11日に打上げられた。

エレクトロン

電子」のページをご覧ください。

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百科事典マイペディア 「エレクトロン」の意味・わかりやすい解説

エレクトロン

電子

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岩石学辞典 「エレクトロン」の解説

エレクトロン

琥珀(amber)[Tomkeieff : 1954].ギリシャ語のelectorは燃える太陽意味

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世界大百科事典(旧版)内のエレクトロンの言及

【電子】より

…エレクトロン,β粒子ともいう。物質を構成する基本的素粒子の一つ。…

【コハク(琥珀)】より

…【町田 章】
[伝承]
 前600年ごろ,コハクの電気を帯びやすい特性を発見したのはタレスであった。コハクをギリシア語でエレクトロンēlektronというが,これが電気の語源であることはいうまでもない。古代の中国人は,虎が死ぬと精魄が地に入り,化してコハクになると考えた。…

※「エレクトロン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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