国際電気通信衛星機構(読み)こくさいでんきつうしんえいせいきこう

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

国際電気通信衛星機構
こくさいでんきつうしんえいせいきこう
International Telecommunications Satellite Organization

全世界をカバーする通信衛星システム「インテルサット」を監督する国際機関。略称ITSO。本部はワシントンDCに置かれている。当初はINTELSAT(インテルサット)(旧、国際電気通信衛星機構の略称)という単一の政府間組織が事業運営も行っていたが、2001年に機構改革が実施され、通信衛星システムを運用して宇宙部分(通信衛星とその管制用の地上施設の総称)の通信回線容量を提供する事業会社インテルサットIntelsat, Ltd.と、事業会社を監督するITSOに再編成された。
 前身のINTELSATは、国連総会決議第1721号(第16会期)の原則に基づき、衛星による通信を全世界の国民に非差別的に提供することを確保するための国際機関として、アメリカ、イギリス、日本など11か国が参加して1964年に暫定制度として発足した。1971年に採択された「国際電気通信衛星機構(INTELSAT)に関する協定」(1973年発効)により恒久的な組織となり、自ら通信衛星を打ち上げ、運用し、世界の電気通信事業体にサービスを提供してきた。その後、民間企業による通信衛星システムの運用や急速な技術革新、競争激化など、商業衛星通信サービスを取り巻く環境が変化したことを考慮し、1998年11月に子会社ニュー・スカイズ・サテライツ社を設立し、国際機関としてのINTELSATが自ら提供することがなじまないと考えられる映像サービス業務を子会社に移管した。さらに2000年11月の締約国総会において、事業会社インテルサットの設立が決定され、軌道位置を含む通信衛星システムや「インテルサット」のブランドが事業会社に移管された。
 再編成後のITSOは、衛星通信における世界的な協力を効率的に促進する政府間組織として機能しており、国境を越えた情報の流通促進、開発途上国経済における競争促進などの分野での活動も行っている。その中心的組織である締約国総会は、150か国(2010年末時点)の加盟国により構成され、原則として2年に1回通常総会が開催される。[高橋陽一]

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精選版 日本国語大辞典の解説

こくさい‐でんきつうしんえいせいきこう ‥デンキツウシンヱイセイキコウ【国際電気通信衛星機構】

(International Telecommunications Satellite Organization の訳語) 静止衛星を打ち上げ、テレビ、電話回線の国際中継を行なう商業通信網の組織。一九六四年アメリカの首唱で暫定協定が成立し、七三年恒久制度化した。インテルサット。

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世界大百科事典内の国際電気通信衛星機構の言及

【インテルサット】より

…国際電気通信衛星機構International Telecommunications Satellite Organizationの略称。1973年に発効した〈国際電気通信衛星機構に関する協定〉によって設立された国際機関である。…

※「国際電気通信衛星機構」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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