土砂加持(読み)ドシャカジ

デジタル大辞泉 「土砂加持」の意味・読み・例文・類語

どしゃ‐かじ〔‐カヂ〕【土砂加持】

密教で、清水で洗い清めた土砂を、光明真言を唱えて加持すること。また、この土砂を亡者遺体や墓に散布して滅罪生善を得させる法。

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精選版 日本国語大辞典 「土砂加持」の意味・読み・例文・類語

どしゃ‐かじ‥カヂ【土砂加持】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。密教で行なう修法一つ。清水で洗いきよめた白砂本尊の前に置いて、光明真言を誦して護摩(ごま)をたいて加持するもの。この白砂を死体や墓の上にまけば、罪障が消滅して死体が柔軟になり、極楽往生できるという。加持土砂。どさかじ。
    1. [初出の実例]「或時上人、光明真言土砂加持をせんとて、土砂を取り寄せて加持し給ふに」(出典:栂尾明恵上人伝記(1232‐50頃)上)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「土砂加持」の意味・わかりやすい解説

土砂加持
どしゃかじ

土砂による祈祷。密教では,土砂に向って光明真言を誦し,これを病人に授けて苦悩を除かせ,また死体や墓の上にばらまいて亡者の罪を滅ぼさせる。中国,唐代から行われ,日本でも鎌倉時代以後盛んとなった。

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