地域包括ケアシステム

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

地域包括ケアシステム

医師の往診訪問看護、介護を受けながら、住み慣れた地域で最期まで暮らせるようにする態勢。国は自治体に、団塊世代が75歳以上になる2025年をめどに整備を促している。医療介護施設不足背景にある。

(2015-10-03 朝日新聞 朝刊 宮城全県・1地方)

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

地域包括ケアシステム
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認知症高齢者の増加が見込まれる日本において、地域に生活する高齢者の住まい・医療・介護・予防・生活支援を一体的に提供するためのケアシステム。厚生労働省が、団塊の世代が75歳以上となる2025年をめどに実現を目ざしている。重度の要介護状態となっても、住み慣れた地域で自分らしい生活を人生の最後まで継続できるよう、各市町村の地方行政単位で地域別に異なる高齢者のニーズと医療・介護の実情を正確に把握し、豊かな老後生活に向けて、住民や医療・介護施設などと連携・協議し、地域の多様な主体を活用して高齢者を支援する。医療介護総合確保推進法のなかで、市町村単位での独自の地域包括ケアシステムの構築がうたわれている。その背景には、高齢化の進展に地域差が生じている事情がある。なお地域包括ケアの実現に向けた中核的な機関として地域包括支援センターが市町村に設置されている。
 このシステムの実現を支えるものとして、2014年(平成26)の診療報酬改定に伴って地域包括ケア病棟が新設されたほか、施設内にこの機能をもつ部門を設置する医療施設も増えている。
 地域包括ケア病棟は、医療施設で急性期治療を終えたのちも、生活自立度が低く自宅に戻れない患者や在宅療養患者などを受け入れ、リハビリテーションや在宅復帰を目ざした支援を行う。これと同時に、在宅や高齢者施設などで療養中に緊急な治療が必要となった患者の入院を受け入れるという機能を果たす。そのため、看護師や、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などのリハビリテーション専門スタッフのほか、管理栄養士や、介護福祉士、薬剤師など多くの関係職種がかかわり、さらには医療ソーシャルワーカーやケア・マネージャーなどとも連携を図る。
 同じような機能をもつものに「回復期リハビリテーション病棟」がある。こちらは重症度の高い疾患で急性期医療を受けたのち、長期の機能回復リハビリテーションが必要な患者の受け入れが中心である。[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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