朝日日本歴史人物事典 「坂田公時」の解説
坂田公時
平安後期の武士。源頼光の郎等。世には金時として知られる半ば伝説上の人物。相模国足柄山の山姥と赤竜の子と伝え,幼名金太郎。碓井貞光,卜部季武,渡辺綱と合わせて「頼光四天王」と称され,主君頼光と共に大江山に棲む酒呑童子を退治した話は有名。『今昔物語集』には紫野(京都市北区)見物に出かけた際,日ごろ乗りつけない牛車に乗って車酔いをし,さんざんな目にあった話を伝える。鉞姿の金太郎は武勇の象徴とされ,五月人形や童謡で親しまれてきた。
(村井康彦)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報