坊ガツル(読み)ボウガツル

デジタル大辞泉 「坊ガツル」の意味・読み・例文・類語

ぼう‐が‐つる〔バウ‐〕【坊ガツル】

大分県南西部、竹田市にある湿原九重くじゅう火山群主峰久住山大船たいせんの間の山岳地域(標高1000~1270メートル)の小盆地床に形成されている。国内最大級の中間湿原(面積0.53平方キロメートル)。阿蘇あそくじゅう国立公園特別保護地区・同特別地域に含まれる。平成17年(2005)、タデ原湿原とともにラムサール条約に登録された。

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百科事典マイペディア 「坊ガツル」の意味・わかりやすい解説

坊ガツル【ぼうガツル】

大分県竹田市,くじゅう連山内にある小盆地。東に大船山,西に三俣山や中岳がそびえ,南西部には法華院温泉(硫化水素泉)が湧く。一部はもともと池だったとされ,現在でも水気が多く平坦地の多くは湿地が広がる開放的な景観をなす。西側の山塊裏側に位置するタデ原湿原とともに2005年11月,ラムサール条約登録湿地となる。やまなみハイウェイが通じる長者原くじゅう登山口バス停)から徒歩約2時間。
→関連項目阿蘇くじゅう国立公園九重[町]竹田[市]ラムサール条約

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「坊ガツル」の意味・わかりやすい解説

坊ガツル
ぼうがつる

大分県南西部、竹田市北部にある小盆地。九重火山群(くじゅうかざんぐん)のうち、久住(くじゅう)山、大船(たいせん)山、平治(ひいじ)岳、三俣(みまた)山などに囲まれ、盆地底の標高1250~1200メートル、東西0.5キロメートル、南北1.5キロメートル。かつて一部湖水であったと考えられ、平治岳と三俣山の間から水を排出している。湖水の名残(なごり)としての湿原は九州の尾瀬(おぜ)沼といわれるほど湿原植物が育ち、泥炭が形成されている。南西部斜面に法華院温泉(ほっけいんおんせん)がある。なお、坊ガツルは「くじゅう坊ガツル・タデ原湿原」として2005年(平成17)に、ラムサール条約登録湿地となった。

[兼子俊一]

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