日本大百科全書(ニッポニカ) 「垂玉温泉」の意味・わかりやすい解説
垂玉温泉
たるたまおんせん
熊本県北東部、阿蘇(あそ)郡南阿蘇村河陽(かわよう)にある泉温48~60℃の硫黄泉(四泉源の一つは単純温泉)。阿蘇カルデラの南半、南郷谷を走る第三セクター経営の南阿蘇鉄道阿蘇下田(しもだ)城ふれあい温泉駅より北へバス15分。阿蘇五岳の一つ、烏帽子岳(えぼし)(標高1337メートルの阿蘇中央火口丘)の南西山腹、標高約660メートルの眺望のよい谷間に位置する。背後にあたる東の懸崖(けんがい)には金龍(きんりゅう)の滝、ハイキングコースとなる夜峰(よみね)山(標高913メートル)、その途中の野口雨情(うじょう)民謡碑、キャンプ場なども、観光客をよんでいる。また、近くには地獄温泉もあり、これらを拠点に阿蘇パノラマライン(阿蘇登山道路吉田線ほか)を利用した阿蘇山周遊も可能である。
[山口守人]