精選版 日本国語大辞典 「水酸化物」の意味・読み・例文・類語
すいさんか‐ぶつ スイサンクヮ‥【水酸化物】
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一般式M(OH), M
(OH)2, M
(OH)3などのように成分としてOHを含む化合物をいう。酸化物の水和物M
2O・H2O,M
O・H2O,M
2O3・3H2Oに相当する。普通は塩基性の化合物のみをいう。すなわち、非金属の酸化物あるいはたとえば遷移金属の高酸化数酸化物は、水と化合して形式的には水酸化物の形に書けるが、実際は酸の性質を示すので水酸化物とはいわない。たとえば、B2O3・3H2OはB(OH)3、N2O3・H2OはNO(OH)、CrO3・H2OはCrO2(OH)2と書けはするが、実際にはホウ酸、亜硝酸、クロム酸などのように酸である。両性酸化物から生ずる水和物では、たとえばSnO2・nH2Oのように水酸化スズ(Ⅳ)、スズ酸のように両様によばれる。
陽性の強い金属の水酸化物は、金属イオンと水酸化物イオンOH-とからなるが、OH-は分極しやすく、金属の陽性が減少するとともに、Oとの間の結合は共有性を増し、ついには層状構造の巨大分子となる(たとえばAl(OH)3やCr(OH)3など)。アルカリ金属の水酸化物は代表的な塩基で、その水溶液は強アルカリ性を示す。金属の陽性が減少し、金属イオンの酸化数が増大すると塩基性が弱くなる。またそれとともに水に対する溶解度も減少する。NaOH, KOH, RbOH, CsOHは潮解性、LiOH, Ba(OH)2, Sr(OH)2はかなり溶け、Ca(OH)2, La(OH)3はわずかに溶け、いずれも強アルカリである。なお、有機化合物でOH基をもつものは、ヒドロキシ化合物とよんでいる。
[中原勝儼]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
普通には,ある元素がヒドロキシ基とだけ結合した化合物で,金属の水酸化物はその代表的なものである.一般式M(OH)nで表され,酸化物の水和物にあたる.金属または金属酸化物と水との反応,塩化物水溶液の電解,塩の複分解などで得られる.アルカリ金属およびバリウム,ストロンチウムの水酸化物は水に可溶,その他の金属の水酸化物は水に難溶.水溶液は一般にアルカリ性を示し,酸と反応して塩をつくる.なかにはAl(OH)3,Cr(OH)3,Zn(OH)2,Sn(OH)4,As(OH)3などのように両性を示すものもあり,これらは両性水酸化物とよばれる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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