(読み)キョ

デジタル大辞泉 「墟」の意味・読み・例文・類語

きょ【墟】[漢字項目]

[音]キョ(漢)
荒れた跡。「殷墟いんきょ廃墟
大きな丘。「丘墟

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精選版 日本国語大辞典 「墟」の意味・読み・例文・類語

きょ【墟】

  1. 〘 名詞 〙 歴史的な出来事などのあったあと。旧跡古跡
    1. [初出の実例]「家蒙の寿を錫する、魂を鬼の墟(キョ)に還す」(出典:大唐西域記長寛元年点(1163)序)
    2. [その他の文献]〔戦国策‐斉策下・襄王〕

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普及版 字通 「墟」の読み・字形・画数・意味


15画

(異体字)
12画

[字音] キョ
[字訓] おか・あと

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は(虚)(きよ)。は廃墟・墳丘の意で墟の初文。〔説文〕に墟を収めず、・墟は同字。〔礼記、檀弓下〕に「墟には、未だ哀を民に施さざるも、民哀しむ」とみえる。安陽の殷墟を、また殷虚という。

[訓義]
1. おか、都のあと、廃墟。
2. 墳墓、丘墟。
3. 市の立つところ、いち。

[古辞書の訓]
名義抄〕墟 ツチカ(ヤ)マ・サカヒ・トコロ・イヘ・ツカニ・トホル・アフ・ツイヒヂ 〔字鏡集〕墟 アトトコロ・ツイヒチ・トホリアナ・アルキイトコロ・トホル・トコロ・イヘ・ツチヤマ・アナ・ツカヒ・サカヒ・フルヤ・ツクス・ヌル

[語系]
墟・khiaはもと一字、丘・邱khiuももと一字。同系の語で、大丘をという。

[熟語]
墟域墟曲・墟・墟市・墟集墟聚墟城・墟墟井・墟土墟墳墟墓・墟墟落墟里
[下接語]
烟墟・園墟・郭墟・寒墟・帰墟・丘墟・旧墟・孤墟・故墟・荒墟・郊墟・升墟・村墟・廃墟・幽墟・林墟・霊墟

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