夜気(読み)やき

精選版 日本国語大辞典 「夜気」の意味・読み・例文・類語

や‐き【夜気】

〘名〙
① 夜の空気。夜の静かな様子気配
太平記(14C後)六「草葉に置ける朝の露を嘗め、夜気(ヤキ)に潤へる地に身を当てて」 〔劉孝儀‐和昭明太子鍾山解講詩〕
② 昼の雑念を去った清明で平和な心。〔孟子告子・上〕

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デジタル大辞泉 「夜気」の意味・読み・例文・類語

や‐き【夜気】

夜の冷たい空気。「外に出て夜気にふれる」
夜のけはい。「夜気が迫る」
[類語]外気空気大気エア圧縮空気液体空気真空山気熱気冷気草いきれ人いきれ

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普及版 字通 「夜気」の読み・字形・画数・意味

【夜気】やき

夜の大気。夜間清涼、人の気を回復するもの。〔孟子、告子上〕其の旦晝(たんちう)の爲す、之れを梏(こくばう)するものり。之れを梏することを反せば、則ち其の夜氣、以て存するに足らず。

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世界大百科事典(旧版)内の夜気の言及

【浩然の気】より

…《孟子》公孫丑上篇〈われよく浩然の気を養う〉にもとづく。同じ《孟子》にみえる〈夜気〉〈平旦の気〉や《楚辞》遠遊篇の〈六気を餐(くら)いて沆瀣(こうがい)を飲む〉の〈沆瀣〉などと同じもの。これらはいずれも明け方近くの清澄な大気を意味する。…

※「夜気」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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