大井次三郎(読み)おおいじさぶろう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「大井次三郎」の意味・わかりやすい解説

大井次三郎
おおいじさぶろう
(1905―1977)

植物分類学者。東京生まれ。1930年(昭和5)京都帝国大学農学部を卒業。京大講師。第二次世界大戦中はジャワ島のボイテンゾルク植物園勤務ジャワ島の植物調査にあたり、戦後は東京の国立科学博物館に勤務した。とくに、種子植物なかで問題の多いカヤツリグサ科イネ科の分類を専攻して国際的にも高い評価を受けた。また維管束植物の分類の大系として『日本植物誌』(1953)、『同 シダ篇(へん)』(1957)を完成、これらは英語版も刊行され(1965)、朝日文化賞を受賞した。

[佐藤七郎]

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20世紀日本人名事典 「大井次三郎」の解説

大井 次三郎
オオイ ジサブロウ

昭和期の植物分類学者 元・国立科学博物館附属自然教育園長。



生年
明治38(1905)年9月18日

没年
昭和52(1977)年2月22日

出生地
東京・深川

学歴〔年〕
京都帝大農学部〔昭和5年〕卒

学位〔年〕
理学博士

主な受賞名〔年〕
朝日賞(昭46年度)

経歴
初め京大講師となったが、昭和18年陸軍軍属としてジャワのボゴール植物園に勤めた。敗戦後21年に引き揚げ、国立科学博物館に勤め、同館附属自然教育園長、同館図書課長などを歴任。28年「日本植物誌」を刊行、日本の植物を分類、集大成した。32年に同シダ篇、40年に顕花植物篇を出版、スゲ、ホモノ科の分類に業績を挙げた。45年に退官

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「大井次三郎」の解説

大井次三郎 おおい-じさぶろう

1905-1977 昭和時代の植物学者。
明治38年9月18日生まれ。母校京都帝大でスゲとイネの分類にとりくむ。昭和18年からジャワのボイテンゾルフ(現ボゴール)植物園に,21年から国立科学博物館につとめた。日本の植物の種と分布をまとめ,「日本植物誌」を完成した。昭和52年2月22日死去。71歳。東京出身。

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