日本歴史地名大系 「大川寺」の解説 大川寺だいせんじ 富山県:上新川郡大山町上滝村大川寺[現在地名]大山町上野上野(うわの)の西端にあり、滝脇山と号し、曹洞宗。本尊釈迦如来。永享(一四二九―四一)頃立川(りゆうせん)寺(現上市町)の大徹宗令の法弟月江応雲によって開山された。応雲はもと真言宗法泉(ほうせん)寺二五世を継いで南海と称したが、大徹に帰依して改宗し、法泉寺を大川寺と改め開山となり、名前も変えた。開基は中地山(なかちやま)城主川上中務忠勝といわれる。法泉寺は中地山にあったが、「上滝郡将」に招かれ上滝(かみだき)に移った(日本洞上聯灯録)。 大川寺だいせんじ 岩手県:下閉伊郡岩泉町大川村大川寺[現在地名]岩泉町大川字日蔭道(ひかげみち)の上(うえ)にある。東谷山と号し曹洞宗で、本尊は釈迦如来。江戸時代には華厳(けごん)院(現宮古市)の末寺で、報恩(ほうおん)寺(現盛岡市)の支配下にあった(邦内郷村志)。元和二年(一六一六)雲勢助右衛門が開基となって建立、華厳院七世真叟門達の開山と伝える。安永二年(一七七三)に焼失。翌年には「本堂八間半に六間、庫裡八間に五間、右入用材木」の調達を「宮古花原市村花厳院願書、報恩寺末書」を添えて願出ている(雑書)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報