日本歴史地名大系 「大用水」の解説
大用水
おおぶけようすい
大用水
おおようすい
- 福井県:勝山市
- 大用水
近世
用水利用の井組が結ばれたのは享保六年(一七二一)。用水はこれ以前から設けられていたが、同年七月一六日、九頭竜川の洪水で、用水が大破し、その修復人足入用や江料をめぐって関係一町六ヵ村が争論、翌七年三月、用水人足割を勝山町三分の二、郷方六ヵ村三分の一とし、その他入費や江料米をも定めた極証文「相定申証文之事」を取交わした(天保一四年「大用水一件荒増控」松屋文書)。しかし争論はその後も起こり、享保九年には郷方三分の一の分け方をめぐって六ヵ村が対立し、一一月、畔川村二〇・四一人、下毛屋村一〇・二人、北市村七・六五人、若猪野村六・一三人、上高島村二五人、下高島村三〇・六六人という割合で、立合用水割符郷方六ケ村取替シ証文(若猪野区有文書)を取交わしている。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報