天真独朗(読み)テンシンドクロウ

デジタル大辞泉 「天真独朗」の意味・読み・例文・類語

てんしん‐どくろう〔‐ドクラウ〕【天真独朗】

仏語無相一念に悟入すれば、生死の別を離れ宇宙朗然とし、凡身そのままに大覚の域に達するということ。最澄在唐のとき、道邃どうすいから口伝された語という。

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精選版 日本国語大辞典 「天真独朗」の意味・読み・例文・類語

てんしん‐どくろう‥ドクラウ【天真独朗】

  1. 〘 名詞 〙 天台法門の奥義を表わしたことば。天真とは諸法本然のすがたをいい、諸法がそのまま本覚の智体であることを独朗といったもの。たとえば地獄真如功徳であり(天真)、また地獄にも法界を収めている(独朗)というもの。最澄はこの玄旨を入唐中、道邃(どうすい)より授けられたという。
    1. [初出の実例]「止観窻前、雖天真独朗(てんシンドクラウ)之夜月」(出典太平記(14C後)八)
    2. [その他の文献]〔摩訶止観‐一・上〕

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