天真独朗(読み)テンシンドクロウ

大辞林 第三版の解説

てんしんどくろう【天真独朗】

〘仏〙 最澄が唐に留学した際、止観の奥義として道邃どうすいより口伝くでんされたという「摩訶止観」中の語。我々の心に起こる諸意識は本来は生ずることも滅することもなく、また相互に相違のない平等なものであるということを会得することによって、宇宙の真理が明らかになり、凡夫が生死を超えて仏となること。天台宗のほか、禅宗でも用いる。

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精選版 日本国語大辞典の解説

てんしん‐どくろう ‥ドクラウ【天真独朗】

〘名〙 天台法門の奥義を表わしたことば。天真とは諸法の本然のすがたをいい、諸法がそのまま本覚の智体であることを独朗といったもの。たとえば地獄も真如の功徳であり(天真)、また地獄にも法界を収めている(独朗)というもの。最澄はこの玄旨を入唐中、道邃(どうすい)より授けられたという。
※太平記(14C後)八「止観窻前、雖天真独朗(てんシンドクラウ)之夜月」 〔摩訶止観‐一・上〕

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