天門冬(読み)テンモンドウ

精選版 日本国語大辞典 「天門冬」の意味・読み・例文・類語

てんもん‐どう【天門冬】

  1. 〘 名詞 〙 植物くさすぎかずら(草杉蔓)」の漢名。また、その根を乾燥したもの。漢方で強壮、下痢止めなどに用いる。
    1. [初出の実例]「人参伏令石昌蒲天門冬各二分」(出典:参天台五台山記(1072‐73)七)

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漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典 「天門冬」の解説

てんもんどう【天門冬】

漢方薬に用いる生薬(しょうやく)一つユリ科クサスギカズラの根を蒸したのちに乾燥したもの。鎮咳(ちんがい)利尿止渇(しかつ)強壮抗菌などの作用がある。慢性化した咳(せき)に効く清肺湯(せいはいとう)気管支炎に効く滋陰降火湯(じいんこうかとう)などに含まれる。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「天門冬」の解説

天門冬 (テンモンドウ)

植物。ユリ科の多年草,園芸植物,薬用植物。クサスギカズラの別称

天門冬 (テンモンドウ)

植物。ユリ科の多年草,園芸植物。タチテンモンドウの別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の天門冬の言及

【アスパラガス】より

…以上のほか,ヤナギバテンモンドウA.falcatus L.やタチテンモンドウ(別名タチボウキ)A.myriocladus Hort.なども多く栽培される。日本の暖地海岸草原からインドシナ半島にかけて分布する半つる性のクサスギカズラA.cochinchinensis (Lour.) Merr.の紡錘根は天門冬(てんもんどう)と称し,漢方薬で咳止め,強壮薬とされる。またクサスギカズラ属の野生種には,若芽や根を食用にしたり薬とするものが多い。…

※「天門冬」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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