太田三郎(読み)オオタ サブロウ

20世紀日本人名事典 「太田三郎」の解説

太田 三郎
オオタ サブロウ

大正・昭和期の洋画家,俳人 愛知県文化会館初代館長;中部日本美術協会委員長。



生年
明治17(1884)年12月24日

没年
昭和44(1969)年5月1日

出生地
愛知県西春日井郡

学歴〔年〕
白馬会洋画研究所

主な受賞名〔年〕
愛知県文化功労者〔昭和24年〕,中日文化賞〔昭和26年〕

経歴
寺崎広業日本画、白馬会で黒田清輝に洋画を学ぶ。明治43年第4回文部省美術展に初入選。大正2年第7回文展に「カフェーの女」を出品、3等賞入賞。昭和初期、川端康成の「浅草紅団」の挿絵を担当、デッサンで当時の浅草風俗を活写し話題となった。矢田挿雲の「太閤記」にも挿絵を書いた。また、俳句は大正末頃より鳴雪零余子に指導を受け、のち徂春の「ゆく春」に参加。ほかに「胴」「こよろぎ」にも関わり、現代俳句協会会員でもあった。


太田 三郎
オオタ サブロウ

昭和期の比較文学者,英文学者 千葉大学教授;実践女子大学教授。



生年
明治42(1909)年10月10日

没年
昭和51(1976)年10月11日

出生地
旧朝鮮・釜山

学歴〔年〕
東北帝国大学英語英文科〔昭和9年〕卒

学位〔年〕
文学博士

経歴
東京工大助教授を経て千葉大教授に就任。比較文学者として活躍し、昭和23年創立の日本比較文学会幹事として尽力すると共に、国際比較文学会にも出席。30年刊行の「比較文学」をはじめ「叛逆の芸術家」などの著書があり、訳書にもウェレック・ウォレンの「文学の理論」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「太田三郎」の解説

太田三郎(2) おおた-さぶろう

1884-1969 大正-昭和時代の洋画家。
明治17年12月24日生まれ。黒田清輝に洋画を,寺崎広業(こうぎょう)に日本画をまなんだ。大正2年の文展で「カッフェの女」が受賞。君島柳三の名で挿絵画家としても活躍した。昭和30年愛知県文化会館美術科長。昭和44年5月1日死去。84歳。愛知県出身。著作に「鐘情夜話」など。

太田三郎(1) おおた-さぶろう

1871-1922 明治-大正時代の銀行家。
明治4年3月27日生まれ。太田美農里(みのり)の3男。第百・第一・韓国銀行につとめたのち朝鮮銀行理事となる。大連取引所の金建制を実施させ,自由港設置を提唱した。大正11年12月25日死去。52歳。加賀(石川県)出身。東京帝大卒。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android