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失認 しつにんagnosia

翻訳|agnosia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

失認
しつにん
agnosia

視力,聴力,触力などの一次的な知覚機能に障害はないにもかかわらず,対象を把握できない認知の障害をいう。失行や失語 (→失語症 ) と同様に大脳の器質的損傷によって生じる。障害を受ける感覚の種類によって,視覚失認聴覚失認触覚失認などに分けられる。ほとんどの場合これらは互いに独立に生じる。視覚失認は,認知できない対象の相違によって,さらに物体失認,相貌失認色彩失認失読,空間失認などに区別される。

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デジタル大辞泉の解説

しつ‐にん【失認】

《〈ドイツ〉Agnosie》種々の感覚に異常がみられないのに、人や物を認識することができない状態。大脳皮質の障害によって起こる。

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世界大百科事典 第2版の解説

しつにん【失認 agnosia】

失語症や失行症とならぶ高次の精神機能障害の一型で,脳の局在障害によって起こる。意識障害も痴呆もなく感覚機能も正常で,対象の存在を知覚することはできるが,ある特定の感覚に関してはその対象が何であるかを認識できない症状をいう。たとえば視覚失認の一型である相貌失認では,傍らにいる母親顔形は見えていても,それを視覚的に母親の顔と識別できず,表情もわからない。しかし,声を聞くと直ちに母親であることを認めるものである。

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大辞林 第三版の解説

しつにん【失認】

感覚器・末梢神経にも精神にも障害がないのに、対象を認知することができない状態。大脳皮質の障害により起こる。視覚失認・聴覚失認・触覚失認など。失認症。

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世界大百科事典内の失認の言及

【脳梗塞】より

…多発性に小さな梗塞が散在し痴呆を呈する場合がある。そのほか障害される部位によっては,失語や失行(四肢,顔,舌などに運動機能の障害がなく,なすべき動作はわかっているのに目的にかなった動作ができないもの),失認(知覚,感覚の障害はないが対象を認知できないもの)などの症状を呈する。失語は患者の優位大脳半球(右利きの人の場合は左側)の障害によって生じ,感覚性失語(言語理解が主として障害されるもの),運動性失語(言語理解は保たれているが自分の言語を表出する機能が主として障害されるもの)などに分けられる。…

※「失認」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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