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失行 しっこうapraxia

翻訳|apraxia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

失行
しっこう
apraxia

運動系の麻痺や失調不随意運動などがなく,また感覚神経の異常や精神障害がないにもかかわらず,目的に添う運動や動作を行うことのできない状態をいう。失語 (→失語症 ) や失認と同様,大脳の器質的障害によって生じる。訓練や学習で獲得した運動が困難になる運動失行,運動の企図が保てないために,個々の運動はできても全体の動作が組立てられない企図性失行,マッチ棒や積木などによる図形の構成などができなくなる構成失行などがある。

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デジタル大辞泉の解説

しっ‐こう〔‐カウ〕【失行】

過った行為。人の道にはずれたおこない。
「セーベ委員の退席は、之を―と云わざる可(べか)らざるなり」〈竜渓経国美談
意識や運動機能に障害はないのに、大脳に障害があるために、ある動作をしようとしても行えない状態。失行症

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百科事典マイペディアの解説

失行【しっこう】

失行症とも。運動障害一種運動麻痺(まひ)・失調,筋強剛,運動過多症,知覚脱失などはなく,行うべき運動,動作を理解しているが,大脳の損傷により行為が完成できない。

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世界大百科事典 第2版の解説

しっこう【失行 apraxia】

運動麻痺,失調,不随意運動などの運動障害,知能障害,および意識障害などはなく,なすべき行為を十分に理解し,運動に際し使用する物品もよく認知しているにもかかわらず,なすべき行為を遂行しえない症状を失行または失行症という。この症状は大脳の部分的破壊によって生ずる。代表的なものに観念運動失行観念失行,構成失行,着衣失行などがある。(1)観念運動失行 比較的単純な単一的動作(敬礼のまねなど)を行わせると,要求されている動作とは異なる動作を行ったり,その動作を忘れたりする症状である。

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大辞林 第三版の解説

しっこう【失行】

誤ったおこない。道徳に欠けたおこない。
失行症 」に同じ。

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世界大百科事典内の失行の言及

【脳梗塞】より

…多発性に小さな梗塞が散在し痴呆を呈する場合がある。そのほか障害される部位によっては,失語や失行(四肢,顔,舌などに運動機能の障害がなく,なすべき動作はわかっているのに目的にかなった動作ができないもの),失認(知覚,感覚の障害はないが対象を認知できないもの)などの症状を呈する。失語は患者の優位大脳半球(右利きの人の場合は左側)の障害によって生じ,感覚性失語(言語理解が主として障害されるもの),運動性失語(言語理解は保たれているが自分の言語を表出する機能が主として障害されるもの)などに分けられる。…

※「失行」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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