女子挺身隊(読み)じょしていしんたい

共同通信ニュース用語解説 「女子挺身隊」の解説

女子挺身隊

女子挺身ていしん隊 太平洋戦争後期、労働力不足を背景に、主に14歳から25歳の未婚女性らを軍需工場での生産活動病院での看護業務などに従事させた。1943年の閣議決定動員が強化され、44年の女子挺身勤労令勤労奉仕が義務化された。

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改訂新版 世界大百科事典 「女子挺身隊」の意味・わかりやすい解説

女子挺身隊 (じょしていしんたい)

戦時下の女性に対する強制的勤労動員組織。太平洋戦争下,労働力不足は深刻の一途をたどり,女性の勤労動員が強化された。1943年9月,国内態勢強化方策が閣議決定され,14~25歳の未婚・無職・不在学の女子を居住地で女子挺身隊に組織することになった。翌年3月から強制的になり,6月からは12歳にまで引き下げられた。8月には女子挺身勤労令が公布されて1年間の動員が義務づけられ,違反者には1年以下の懲役または1000円以下の罰金が科せられるようになった。以後,居住地と職域二本立てで挺身隊が結成され,女子青年団,女学校ごとに名簿を作成,警察の指導下に軍需工場などに動員された。しかし挺身隊制度は不評で,親が何らかのつてで娘の動員を避ける傾向が絶えなかった。動員先は,軽工業だけでなく,男子労働力の不足を補うため工場・鉱山・運輸交通機関にも及び,熟練度の不足からの労働災害や,空襲が本格化するなかで,爆撃された工場で貴重な生命を犠牲にした女子挺身隊員や女子学生も少なくなかった。敗戦時の隊員数は47万2000人といわれる。
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百科事典マイペディア 「女子挺身隊」の意味・わかりやすい解説

女子挺身隊【じょしていしんたい】

太平洋戦争後期,戦争による労働力不足を補うため,1943年女子勤労動員促進が閣議決定されたのを受け,翌年結成。地域・職域・学校別に隊が組織され,20〜40歳の未婚女子の職場進出が強制された。しかし作業事故も多く効果はあまりなかった。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「女子挺身隊」の解説

女子挺身隊
じょしていしんたい

太平洋戦争後期に労働力不足を補うためにつくられた女子の勤労動員組織。1943年(昭和18)9月,次官会議で14歳以上の未婚女性による女子勤労挺身隊の自主的結成をよびかけ,翌年8月には女子挺身勤労令で罰則を設け動員を強化した。終戦時の隊員数は47万人。

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