勤労動員(読み)きんろうどういん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

勤労動員
きんろうどういん

第2次世界大戦中に国家の緊急非常措置として,軍需産業,食糧増産などに国民を計画的,強制的に従事させたこと。特に中等学校以上の学生,生徒を中心に実施した。 (→学徒動員 )

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百科事典マイペディアの解説

勤労動員【きんろうどういん】

戦時体制下,法律・命令によって,本人の意思にかかわらず強制的に労働力を動員した。国家総動員法に基づき,労働力確保のため1939年には職業能力申告令,従業者移動防止令を出した。太平洋戦争開戦後,労働力不足が一層深刻化し,学生・生徒(学徒勤労動員)や女子(〈女子勤労報国隊〉〈女子挺身隊〉など)を無報酬で徴用し,軍需産業に動員した。それでも不足したため多くの朝鮮人・中国人を〈強制連行〉して,炭坑や鉱山で働かせた。
→関連項目国民徴用令

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世界大百科事典 第2版の解説

きんろうどういん【勤労動員】

戦時体制下において,公権力の法律,命令によって,本人の意志にかかわらず強制的に労働力を動員すること。日中戦争開始後,軍需生産の拡大にともなう労働力不足が一般化し,政府は国家総動員法にもとづいて次々と労働力確保のための統制を実施していった。初期の労働力不足は,軍需産業における技術者,熟練工の不足としてあらわれた。したがって労働統制といっても,技能者を軍需産業に優先的に確保するためのものであった。しかし戦局の拡大は労働力不足をいっそう深刻なものとし,1939年には国民職業能力申告令が出され,国民の職業能力が登録された。

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世界大百科事典内の勤労動員の言及

【学徒勤労動員】より

…41年には年間30日の授業を勤労作業にあててよいという指示が出された。 そもそも勤労動員は,たてまえは教育効果をあげるためとなっていたが,実際には戦争の拡大につれて増大した兵力動員により不足となった労働力を補うために考案されたものである。それゆえ太平洋戦争勃発後にはさらに拡大することとなり,43年6月閣議決定の〈学徒戦時動員体制確立要綱〉により,学徒勤労が決戦教育体制として位置づけられた。…

【女子挺身隊】より

…戦時下の女性に対する強制的勤労動員組織。太平洋戦争下,労働力不足は深刻の一途をたどり,女性の勤労動員が強化された。…

※「勤労動員」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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