軍需工場(読み)グンジュコウジョウ

共同通信ニュース用語解説 「軍需工場」の解説

軍需工場

東北で唯一の製鉄所が立地していた釜石市では、連合軍からの攻撃が予測されていた。住民は防空訓練に取り組み、国民学校初等科の児童は疎開して空襲などに備えた。

1945年7月と8月の艦砲射撃は、米軍艦だけで5300発以上撃ち込んだという。市の記録とは別に、犠牲者は千人近いとする調査もある。

軍需工場が標的の艦砲射撃は続き、7月15日には製鉄所があった北海道室蘭市、同17日には日立製作所があった茨城県日立市が攻撃された。

「鉄と共に百年」(新日本製鉄釜石製鉄所の社史)によると、他の会社も合わせ、国内には43年時点で鉄鋼を生産する高炉が35基、平炉が208基稼働していた。しかし艦砲射撃や空襲の被害などで、終戦翌年の46年にはそれぞれ3基、22基に減少した。

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精選版 日本国語大辞典 「軍需工場」の意味・読み・例文・類語

ぐんじゅ‐こうじょう‥コウヂャウ【軍需工場】

  1. 〘 名詞 〙 軍需品を生産・修理する工場。
    1. [初出の実例]「軍需工場の隆昌に伴ふ日本タイル工業株式会社の今後の活躍が瞠目すべきものであると主張し」(出典:弔花(1935)〈豊田三郎〉)

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