好色物(読み)コウショクモノ

デジタル大辞泉 「好色物」の意味・読み・例文・類語

こうしょく‐もの〔カウシヨク‐〕【好色物】

好色本

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精選版 日本国語大辞典 「好色物」の意味・読み・例文・類語

こうしょく‐ものカウショク‥【好色物】

  1. 〘 名詞 〙 近世元祿時代一六八八‐一七〇四)を中心として、遊里などでの好色生活を題材とした浮世草子の類。作者井原西鶴西沢一風江島其磧などがいる。好色本。
    1. [初出の実例]「我にかぎらず世の中の好色(コウショク)ものにも書たれど」(出典:浮世草子・当世乙女織(1706)三)

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旺文社日本史事典 三訂版 「好色物」の解説

好色物
こうしょくもの

江戸時代,浮世草子の一つの型
男女の愛欲生活の描写を主とするもので,代表的作者に井原西鶴・江島其磧らがいる。特に,西鶴の『好色一代男』をはじめとする一連作品には,人間性回復を叫び,形式的な封建道徳から人びとを解放し,自由の精神を描こうとする態度がうかがえる。

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