学校安全会(読み)がっこうあんぜんかい

改訂新版 世界大百科事典 「学校安全会」の意味・わかりやすい解説

学校安全会 (がっこうあんぜんかい)

学校安全の普及充実と学校事故災害の共済給付とを行う特殊法人正称日本学校安全会。その目的,事業内容は,日本学校安全会法(1959公布)に定められており,文部大臣の監督下,事業に対しては国から一定補助がある。学校事故・災害(幼稚園から高校まで)に対しては,父母が掛金を払い学校単位で同会に加入することによって,学校等の管理下におこった児童生徒等の負傷,疾病,廃疾または死亡につき,一定額の医療費,廃疾見舞金または死亡見舞金の支給を行う。互助共済の制度であり,保険に近いとはいえ補償,保険,賠償ではない。1982年日本学校給食会と統合して日本学校健康会となり、86年国立競技場と統合され日本体育・学校健康センターとなった。同センターは2003年独立行政法人・日本スポーツ振興センターに改組された。
安全教育 →学校事故
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「学校安全会」の意味・わかりやすい解説

学校安全会
がっこうあんぜんかい

学校における児童・生徒の事故に対する共済給付を目的に、1960年(昭和35)に設立された日本学校安全会の略称。同会は1982年日本学校給食会と統合されて日本学校健康会となり、1986年には国立競技場と統合されて特殊法人日本体育・学校健康センターに改組された。その後の特殊法人等の整理合理化計画に基づき、2003年(平成15)に設立された独立行政法人日本スポーツ振興センターへと業務が引き継がれている。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の学校安全会の言及

【学校事故】より

…学校施設の火災,水害などは〈学校災害〉,教職員にかかわる事故は〈公務災害〉としておのおの法令,条例の規定がある。学校事故は1960年代から激増しはじめ,81年度学校安全会の給付件数だけで125万件に及ぶ。子どもの生命,身体の安全を保護すべき学校で,子どもの事故が多発するという矛盾から,学校の環境・管理・指導,学校設置者や国の教育条件整備のあり方,救済措置が問われている。…

※「学校安全会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android