宇太野(読み)うだの

百科事典マイペディア 「宇太野」の意味・わかりやすい解説

宇太野【うだの】

宇多野とも記し,〈うたの〉ともいう。平安京の北辺,北山南麓に点在する野の一つで,現京都市右京区宇多野一帯に広がっていた。南は双ヶ丘(ならびがおか),東は北野,西は嵯峨野に接する。9世紀初頭,〈山陵の地〉に定められ,光孝(887年没),村上(967年没),円融(991年没)3天皇の陵墓がある。また河内(かわち)の交野(かたの)とともに天皇家の鷹場とされ,鷹狩を詠んだ藤原家隆の歌が《続古今和歌集》に収められている。

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改訂新版 世界大百科事典 「宇太野」の意味・わかりやすい解説

宇太野 (うだの)

宇多野とも書く。京都市北西郊の右京区宇多野周辺の地をいう。南は双ヶ丘,西は嵯峨野,東は北野に隣接し,北山の南麓にひろがる野のうちのひとつである。794年(延暦13)に造営された平安京は宇太村に営まれたというが,平安京域は現在の宇多野とは離れており,本来の宇太野は右京区から北区にかけてもっと広く考えられていたらしい。山陵地や禁野ともされ近郊景勝地として多くの寺院などが建設された。
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