デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「安井算知」の解説
安井算知(1) やすい-さんち
元和(げんな)3年生まれ。安井算哲に入門。算哲の実子(渋川春海(はるみ)ら)が幼少のため,安井家2世をつぎ,寛文8年名人碁所となる。本因坊道悦との争碁に敗れ,延宝4年碁所を返上,元禄(げんろく)9年算哲の子の知哲に3世をゆずって退隠した。元禄16年3月12日死去。87歳。山城(京都府)出身。
…なお,碁所の地位を得た者は次の8名のみである。初代本因坊算砂,中村道碩,2世安井算知,4世本因坊道策,4世井上因碩,5世本因坊道知,9世本因坊察元,12世本因坊丈和。江戸時代の家元は算砂を初代とする本因坊家,その跡を継いで碁所に就いた中村道碩を元祖とする井上家,準名人算哲を祖とする安井家,準名人門入(もんにゆう)を祖とする林家の4家である。…
…江戸時代,幕府の扶持(ふち)を受けた囲碁家元4家の筆頭。京都寂光(じやつこう)寺の塔頭(たつちゆう)〈本因坊〉の僧算砂(本因坊算砂)を祖とする。4世道策(本因坊道策)は布石理論をひっさげて近代碁の基礎を築き,無敵の5世道知とともに本因坊家の優位を不動のものとした。9世察元は時の6世井上春碩(しゆんせき)因碩(1707‐72)と名人位を争い,紛争をきわめた争碁に勝ち念願の名人となり,本因坊家中興の祖といわれる。…
※「安井算知」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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