客語(読み)キャクゴ

精選版 日本国語大辞典 「客語」の意味・読み・例文・類語

かく‐ご【客語】

  1. 〘 名詞 〙きゃくご(客語)
    1. [初出の実例]「客語(カクゴ)説明語の、『有対自動詞』又は、『単対他動詞』『複対他動詞』なるときは、各、其標準の語、又は、目的の語を要す。其標準、又は、目的の語を、客語といふ」(出典広日本文典(1897)文章篇)

きゃく‐ご【客語】

  1. 〘 名詞 〙 動詞に対して、その意味する動作、作用を受けるものを表わす語。目的語。客辞。かくご。

客語の補助注記

明治三〇年(一八九七)刊の『広日本文典』(大槻文彦)には「かくご」と振り仮名があり、同四一年刊の『日本文法論』(山田孝雄)の索引は「カ」の部に挙げているから、明治期は「かくご」と読むのが一般的だったと見られる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の客語の言及

【目的語】より

の主要構成成分の一つで,動詞のあらわす働きをこうむる,あるいはその目標となる人や物を示す成分をいう。客語ともいわれる。このように意味的に定義される目的語は,形態的には言語によりさまざまの形をとって,文中のさまざまの位置にあらわれる。…

※「客語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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