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室伏広治 むろふしこうじ

知恵蔵の解説

室伏広治

フルネームは室伏アレクサンダー広治。男子ハンマー投げ選手で、1974年10月8日、静岡県沼津市の生まれ。2004年アテネ・オリンピックの金メダリスト。08年北京オリンピックでは惜しくもメダルを逃すが、11年の世界陸上大邱(テグ)大会を制し、日本陸上史上初の五輪・世界選手権二冠覇者。12年ロンドン・オリンピックでは銅メダルを獲得した。MTC(ミズノトラッククラブ)に所属、母校中京大学の教員を務める(2012年現在)。
父は「アジアの鉄人」とうたわれたオリンピック歴戦の男子ハンマー投げ選手の室伏重信、母は18歳で欧州ジュニア選手権を制したルーマニアのセラフィナ・モリッツ。幼少のときから英才教育を受け、高校進学後にハンマー投げに進み日本高校新記録を打ち立てるなど数々の快挙を成し遂げている。1998年には父の保持していた日本記録を更新し、2003年6月のプラハ国際陸上では84メートル86を投げて日本記録を樹立し、「世界の鉄人」とも評される。
ハンマーを投げる瞬間には、400キログラムを超える負荷がかかり非常に強靭(きょうじん)な筋力が求められるため、選手によるドーピングの横行が常々憂慮される。04年のアテネ・オリンピックでは1位となった選手がドーピング疑惑で失格、室伏が金メダルを獲得した。08年北京オリンピックでも、上位選手のドーピング疑惑により3位に繰り上がりとなったが、後の処分取り消しにより5位入賞にとどまった。何度かけがや体調不良などに悩まされてきたが、その度に復帰を果たしている。
11年の世界陸上で金メダルを獲得した際は、東日本大震災に見舞われた宮城県石巻市の中学校の生徒たちから託された旗を掲げて話題となった。また、爽やかな笑顔とストイックに練習に打ち込む姿勢から国民的人気を博している。オリンピック初出場で9位となったシドニー・オリンピックから数えて、4回連続出場となるロンドン・オリンピックには、年齢を考慮した独特のトレーニング法で臨み、「戦略をたてて、体のケアを重視してきた結果のメダルだ」としている。

(金谷俊秀  ライター / 2012年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

室伏広治 むろふし-こうじ

1974- 平成時代のハンマー投げ選手。
昭和49年10月8日生まれ。室伏重信の長男。中京大3年のとき日本選手権を制し,以来,連覇を続ける。平成13年陸上世界選手権で82m92cmを記録し銀メダル,投てき種目で日本人初のメダルを獲得。16年アテネ五輪で金メダル。20年北京五輪で銅メダル。23年中京大学准教授。同年世界陸上選手権で金メダル。24年ロンドン五輪で銅メダル。26年日本選手権で20連覇。自己最高は84m86cm(平成15年国際グランプリ・プラハ大会)。ミズノ所属。27年日本陸連理事。静岡県出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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