宮ノ原遺跡（読み）みやのばらいせき

日本歴史地名大系

宮ノ原遺跡
みやのばらいせき

• 山口県：下関市
• 引島
• 宮ノ原遺跡

[現在地名]関市彦島迫町五丁目

彦（ひこ）島の老（おい）の山南西麓に発達した砂州に立地する縄文時代の前期と中期の広い遺物包含地。遺跡は彦島八幡宮の境内にあって、標高四メートルから七メートルの海成の砂堆に含まれ、上下二つの文化層からなる。昭和三三年（一九五八）に発見され、翌年発掘調査が行われた。

Ａ地点は標高四メートルばかりの神社の前庭で、五層に分けることができる。V1とV2の層は曾畑式期以前に生じた海成の砂礫層である。

宮ノ原遺跡
みやのはるいせき

• 大分県：宇佐郡
• 安心院町
• 下市村
• 宮ノ原遺跡

[現在地名]安心院町下毛 宮ノ原

安心院盆地を南に見下ろす標高一三〇メートルの台地上に位置する。同台地南側は比高約四〇メートルの絶壁で、下を深見（ふかみ）川が流れており、北側は幅五〇メートルの浅い谷がめぐり水田となっている。昭和五五年（一九八〇）から同五八年まで四次にわたる調査の結果、遺跡は弥生時代前期から古墳時代前期まで集落あるいは墓地として営まれており、この地域の拠点的な集落であることがわかった。貯蔵穴・住居跡・甕棺・石棺・溝などの遺構が検出され、貯蔵穴は弥生時代前期末から中期初頭のもので、円形袋状と長方形の二つのタイプがあり、後者の中央には深い柱穴が確認された。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」