小菊(読み)コギク

大辞林 第三版の解説

こぎく【小菊】

小輪の花をつける菊。 [季] 秋。 《 道ばたに伏して-の情あり /富安風生 》
下等な小判の和紙。懐紙とした。 「 -の鼻紙/浮世草子・一代男 7
遊里で紙纏頭かみばなとして用いた懐紙。 「 -一帖十二両とんだとこ/柳多留 39

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

小菊
こぎく

コウゾ(楮)を原料とした薄手の和紙。懐紙(かいし)として広く用いられ、江戸時代には上等品は茶の湯の釜敷(かましき)などに、また下等品はもっぱら鼻紙に利用された。菊と略称されることもある。吉原などの遊里では、紙纏頭(かみばな)として当座の祝儀にもされた。美濃(みの)(岐阜県)産の小(こ)美濃または小折り、加賀(石川県)産の加賀小菊、出雲(いずも)(島根県)産の出雲小菊などがある。[町田誠之]

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精選版 日本国語大辞典の解説

こ‐ぎく【小菊】

〘名〙
花の小さいもの。《季・秋》
※俳諧・鷹筑波(1638)四「はながみに香をおり入る小菊哉〈俊安〉」
② 楮(こうぞ)製の小判の和紙。はながみ、または茶の湯の釜敷などに用いる。美濃国(岐阜県)で古くから製している。小折。小美濃。
※時慶卿記‐慶長一八年(1613)正月二日「小菊一束、下部に遣」
③ 江戸時代、遊里で紙花(かみばな)といって祝儀の代用とした懐紙。小菊一枚が一歩、一〇枚が二両二歩、一帖四八枚が一二両の祝儀として通用した。
※雑俳・柳多留‐二七(1798)「山吹は現金小菊掛けに成り」
④ 文様の一つ。小さな菊を散らしたもので、武具や小紋染などに多い。

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