日本歴史地名大系 「少彦名神社」の解説
少彦名神社
すくなひこなじんじや
少彦名神社
すくなひこなじんじや
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
…なおオオナムチ,スクナビコナは医療,禁厭(まじない)の法を定めたとされる(《日本書紀》神代巻)だけに,温泉の開発神とする伝えが各地に多くみられ(伊予国,伊豆国の《風土記》逸文など),延喜典薬式に用いられている薬草石斛(せつこく)はスクナヒコノクスネ(少名彦の薬根)と呼ばれた(《和名抄》《本草和名》)。近世以降,大阪の薬問屋街,道修町(どしようまち)では薬種の守護神として少彦名神社をまつり,毎年11月には全店休業しての大祭が今日でも行われている。また薬師信仰の普及のなかで,スクナビコナは薬師如来と習合されてゆくが,857年(天安1)2神をまつる常陸国大洗磯前(いそざき)神社,酒列(さかつら)磯前神社(ともに式内社)が,官命により〈薬師菩薩名神〉と加号された(《文徳実録》)のはその早いあらわれといえる。…
…現在もその伝統を受け継ぎ,中買仲間の系譜をひく武田薬品工業,田辺製薬といった大手製薬会社の本社をはじめ,多数の薬品会社が当町に集中している。また1780年(安永9)中買仲間が京都五条天神社から勧請した少彦名(すくなひこな)神社は薬祖神として中国の神農氏を合祀し,〈神農さん〉と呼び親しまれ,現在11月22日,23日の祭礼には人出でにぎわい,病除けのお守りとして笹につけた張子の虎を授与することで有名である。【今井 修平】。…
※「少彦名神社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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