屈折望遠鏡(読み)くっせつぼうえんきょう(英語表記)refracting telescope

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

屈折望遠鏡
くっせつぼうえんきょう
refracting telescope

ガリレオ・ガリレイが考案した,対物鏡レンズを使う望遠鏡アメリカ合衆国シカゴ大学のヤーキズ天文台にある世界最大級の屈折望遠鏡でも,口径はおよそ 1mしかない。収差の小さい大口径のレンズをつくるのが困難なためである。また,光がレンズを通るために,レンズの上下で支えるしかなく,口径が大きくなるほど望遠鏡そのものの製作も難しくなる。しかし,操作が簡単なので,中小望遠鏡には広く使われている。

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百科事典マイペディアの解説

屈折望遠鏡【くっせつぼうえんきょう】

反射鏡を使わない望遠鏡。オペラグラス等にはガリレイ望遠鏡天体望遠鏡にはケプラー望遠鏡が使われる。球面収差色収差のない大口径の対物レンズが製作困難なため,あまり大きいものは作られず,ヤーキス天文台の口径40インチ(102cm)が最大。→屈折
→関連項目屈折の法則

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精選版 日本国語大辞典の解説

くっせつ‐ぼうえんきょう ‥バウヱンキャウ【屈折望遠鏡】

〘名〙 対物鏡にレンズを用いた望遠鏡。対物レンズで屈折させた像を接眼レンズで拡大する。反射望遠鏡に比べ、レンズによる色収差や光の吸収があること、光学的に等質なレンズの作製が困難なことなどから口径の大きいものは作れない。中・小型の天体望遠鏡に用いられる。〔物理学術語和英仏独対訳字書(1888)〕

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世界大百科事典内の屈折望遠鏡の言及

【天体望遠鏡】より

…対物鏡は天体の実像を作るのが目的だから,収束系すなわち凸レンズまたは凹面鏡が使われる。前者を屈折望遠鏡,後者を反射望遠鏡という。接眼レンズは実像を観察するための拡大鏡であり,天体望遠鏡では対物鏡に比べ焦点距離の短い凸レンズ系である。…

【天文学】より

…恒星への距離が遠いために三角測量によるふつうの方法はひじょうに困難であったが,19世紀初めにドイツのF.W.ベッセルは精密な観測器械を使用し,はくちょう座61の視差測定に成功し,恒星距離を求める最初の成功を得た。
[観測方法の発達]
 ガリレイが初めて用いた望遠鏡は屈折望遠鏡であったが,W.ハーシェルは大きな反射望遠鏡の作製に成功,多くの天文学上の業績をあげた。19世紀になると優秀なガラスの製造と光学理論の進歩に伴って,屈折望遠鏡にも大きなものが作られるようになった。…

【望遠鏡】より

…これにはレンズとプリズムを利用する方法があり,後者は本格的な双眼鏡に用いられている。ガリレイ式,ケプラー式のように,レンズを用いた望遠鏡(屈折望遠鏡という)では,色収差を完全になくすことはできない。この欠点を除くために,天体の実像をつくるのに凹面鏡を利用したものが反射望遠鏡である。…

※「屈折望遠鏡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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