屋久島〔町〕
やくしま
鹿児島県南部,薩南諸島の屋久島と口永良部島からなる町。2007年上屋久町と屋久町が合体。古くは種子島氏の所領。山地が大部分を占め,屋久島の中央部には九州最高峰の宮之浦岳(1936m)をはじめ,永田岳(1886m),黒味岳(1831m)などの高峰がそびえる。気候は亜熱帯性で降水量が多く,台風の襲来による被害が大きい。山地では冬季積雪をみる。林業が盛んで,屋久杉の加工は有名。サツマイモ,チャ(茶),ポンカン,タンカンなどを産し,口永良部島ではウシの放牧も行なわれている。屋久島北部の宮之浦を中心に漁業が行なわれ,トビウオ,サバなどを水揚げする。屋久島南岸に尾之間温泉(おのあいだおんせん),平内海中温泉,湯泊温泉,口永良部島東部に湯向温泉(ゆむぎおんせん),寝待温泉(ねまちおんせん)がある。屋久杉原生林は国の特別天然記念物に指定。口永良部島には国指定天然記念物のエラブオオコウモリが生息する。屋久島は 1993年世界遺産の自然遺産に登録。町域の大部分が屋久島国立公園に属する。北部に宮之浦港と屋久島空港があり,鹿児島本土との間を定期便が通じる。面積 540.48km2。人口 1万1858(2020)。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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