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口永良部島 くちのえらぶじま

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

口永良部島
くちのえらぶじま

鹿児島県南部,大隅諸島屋久島の北西約 12kmにある火山島活火山で,常時観測火山屋久島町に属する。霧島火山帯に属し,西に番屋ヶ峰(291m),東に最高点の古岳(657m)と新岳(626m)があり,中部でくびれた形をしている。新岳は天保12(1841)年および 1933~34年の噴火で死者を出しており,1966年の大噴火以後もたびたび噴火を繰り返した。近年では 2014年に 34年ぶりとなる噴火を記録,2015年5月には気象庁が噴火警戒レベルを 5に引き上げる爆発的噴火が発生し(→噴火警報),全島民に島外への避難指示が発令された(同年 12月,一部地域を除き避難指示解除)。東部の湯向(ゆむぎ),寝待(ねまち)には温泉も湧出。原野は広いが傾斜地が多く,火山灰に覆われていて,サトウキビ,サツマイモと薬草ガジュツが栽培される。国指定天然記念物のエラブオオコウモリが生息。人口の島外流出が多く,1960年の約 1500から 40年間に 10分の1近くにまで減少。中心地区は西部の本村(ほんむら)で,種子島,屋久島との間に船の便がある。面積 35.77km2。人口 152(2010)。

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百科事典マイペディアの解説

口永良部島【くちのえらぶじま】

鹿児島県の大隅諸島中の活火山島。〈くちえらぶじま〉とも。屋久島北西方にあり,熊毛郡屋久島町に属する。面積35.81km2。最高点は古岳(657m)。江戸時代は屋久島の内で,琉球諸島からの船の停泊地であり,また馬の放牧も行われた。
→関連項目大隅諸島上屋久[町]屋久島

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世界大百科事典 第2版の解説

くちのえらぶじま【口永良部島】

〈くちえらぶじま〉とも呼ぶ。鹿児島県熊毛郡上屋久町に属し,屋久島の北西方12kmにある火山島。面積37km2。北西から南東に長く,西に番屋ヶ峰(291m),東に古岳(649m),新岳(600m)の2群の山地がある。新岳は1933年爆発し,硫黄採掘部落を全滅させた。その後も,1966年,68年,73年などに爆発を繰り返し,土石流災害や農作物災害を起こしている。このため1960年ころ2200人もいた人口が95年にはわずか167人に減少している。

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大辞林 第三版の解説

くちのえらぶじま【口永良部島】

鹿児島県南部、大隅諸島西部の火山島。南西に屋久島海峡を隔てて屋久島がある。近海は好漁場。

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知恵蔵miniの解説

口永良部島

鹿児島県屋久島町にある屋久島の西方約12キロメートルに位置する島。長径12キロメートル、最大幅5キロメートルのひょうたん形の島で、屋久島や種子島などと共に大隅諸島の一部を成している。同島は古い火山体である西部の番屋ヶ峰と現在まで活動を続けている島の中央部から東部を構成する新岳・古岳・野池山などの火山体からなる。2014年8月3日12時24分、34年ぶりに新岳が爆発し、噴煙が火口から800メートル以上の高さまで上がったほか、7合目から8合目付近に大きな噴石が飛び、周囲では火山灰が降った。これを受け、気象台は噴火警戒レベルをレベル3の「入山規制」に引き上げた。屋久島町は火口から半径2キロ圏内を立ち入り禁止とし、同島の住人の半数が屋久島に自主的に避難した。新岳の警戒レベルが3となったのは08年10月から09年3月の間以来。

(2014-8-6)

口永良部島

鹿児島県・大隅諸島西部の火山島。鹿児島県の南方約70キロメートル、屋久島の西方約12キロメートルに位置する。面積3804ヘクタール、標高657メートル(古岳)、人口137人(2014年10月現在)。長径12キロメートル・最大幅5キロメートルで、ひょうたんのような形をしている。島の中央部から東部には新岳・古岳・野池山などの活火山が連なり、気象庁により常時観測火山に指定されている。4カ所の温泉や漁場、豊富な自然により観光名所として知られる。14年8月3日、新岳が34年ぶりに噴火し、約70名が屋久島に自主避難した。15年5月29日午前9時59分には、新岳が爆発的に噴火して噴煙が9000メートル以上にまで上り火砕流が発生。警戒レベルが最高の5に指定され、全島民と観光客など約140名が屋久島に避難した。火山噴火予知連絡会は、今回の噴火が「マグマ水蒸気噴火」だったとする見解をまとめた。

(2015-6-2)

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日本の地名がわかる事典の解説

〔鹿児島県〕口永良部島(くちのえらぶじま)


鹿児島県大隅(おおすみ)諸島に属し、屋久(やく)島の西方沖約12kmにある島。面積35.8km2。熊毛(くまげ)郡屋久島(やくしま)町に属する。島の南部に古(ふる)岳(標高657m)と現在も活動を続ける新(しん)岳(標高626m)の2つの火口がある火山島。標高667mの最高点は2火口を結ぶ稜線上にある。島内3ヵ所に温泉がある。畜産業・サトウキビ栽培・漁業がおもな産業。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

口永良部島
くちのえらぶじま

「くちえらぶじま」ともいう。鹿児島県大隅(おおすみ)諸島にある霧島(きりしま)火山帯の活火山島。熊毛(くまげ)郡屋久島(やくしま)町に属する。長径(西北西―東南東)約12キロメートル、最大幅約5キロメートルで、面積35.77平方キロメートル。西部は古い火山であり、中央部から東部にかけては安山岩質の活火山体で最高峰の古(ふる)岳(657メートル)や、その北の新岳(600メートル)を含む。島の周囲には海食崖(がい)が発達。島の西部にある中心集落の本村(ほんむら)には、屋久島から定期船が寄港する。屋久島国立公園の域内で、東部の湯向(ゆむぎ)、寝待(ねまち)に温泉がある。人口流出が激しく、1955年(昭和30)1855人が、1985年には272人となり、2005年(平成17)147人。2014年1月末時点の住民登録人口は138人。[諏訪 彰・中田節也]

火山活動

新岳は、古岳の北西に開いた崩壊地形内に成長した火山である。最近1万年の噴火は古岳・新岳を中心に発生している。古岳では数百年前に火砕流噴火が発生した。噴火記録は新岳の1841年(天保12)の噴火以降存在しており、1931年(昭和6)~1935年と1966年~1980年にかけて活発に噴火した。1933年の噴火では火口から1.7キロメートル東の七釜(ななかま)集落に火山礫(れき)が降下し、13戸が全焼し8名が死亡した。また、この噴火の約1年後、大規模な土石流が発生し死者5名の被害者を出した。1945年に水蒸気噴火、1966年に開始した噴火は1970年代まで断続的に続いた。1980年には水蒸気噴火が発生した。
 1999年(平成11)夏ごろから新岳の地震活動が活発化、2001年からは地殻変動が観測され、2005年ごろからは火口付近の温度が上昇、2008年からは火口から放出される二酸化硫黄量の増加がみられ、新岳火口の直下にマグマが貫入したと考えられた。その後、2014年8月3日には、山頂部の隆起が傾斜計で認められ、その1時間半後に水蒸気噴火が発生した。この噴火によって低温の火砕サージが火口から約2キロメートル西に流れ下り、同日、噴火警戒レベルは3(入山規制)に引き上げられた。この後も活発な噴煙活動が続き、2014年末から二酸化硫黄量がそれまで以上に増加し、2015年1月24日と5月23日に有感地震がおこった。同年5月29日には、2014年より規模の大きいマグマ水蒸気噴火が発生。この噴火の数日前から山頂部の地震回数の増加と二酸化硫黄の放出量の低下が認められていた。この噴火に伴って発生した火砕流は火口から全方向に流れ出し、北西方向では居住区である向江浜(むかえはま)海岸まで達した。この噴火直後に噴火警戒レベルが5(避難)に引き上げられ全島避難となった。その後は同年6月19日にごく小規模な噴火があったものの、以降噴火は発生しておらず、二酸化硫黄の放出量が大幅に減少し火山性微動も観測されていないことから、2016年6月14日、火山噴火予知連絡会は「爆発的な噴火の可能性は低下している」との見解を出し、噴火警戒レベルは3(入山規制)に引き下げられた。[中田節也]

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世界大百科事典内の口永良部島の言及

【口永良部島】より

…〈くちえらぶじま〉とも呼ぶ。鹿児島県熊毛郡上屋久町に属し,屋久島の北西方12kmにある火山島。面積37km2。北西から南東に長く,西に番屋ヶ峰(291m),東に古岳(649m),新岳(600m)の2群の山地がある。新岳は1933年爆発し,硫黄採掘部落を全滅させた。その後も,1966年,68年,73年などに爆発を繰り返し,土石流災害や農作物災害を起こしている。このため1960年ころ2200人もいた人口が95年にはわずか167人に減少している。…

※「口永良部島」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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