岩室温泉(読み)いわむろおんせん

日本歴史地名大系 「岩室温泉」の解説

岩室温泉
いわむろおんせん

岩室集落の北を湯元とする新潟県の代表的な温泉。慶長三年(一五九八)の岩室村検地帳(高島家文書)に「ゆのこし」の地名がみえる。正徳三年(一七一三)石瀬代官の許可を得て温泉所となり、毎年役永四〇〇文を上納した(寛政一二年「岩室村明細帳」同文書)。一方、正徳三年高島家の祖庄右衛門が霊夢により傷ついた雁の浴している湯を発見したので、霊雁れいがんの湯とよばれたとも伝える。湯口には薬師堂が建てられていた。近世後期には弥彦参詣と組合された温泉宿として賑うようになった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「岩室温泉」の意味・わかりやすい解説

岩室温泉
いわむろおんせん

新潟県中西部、新潟市西蒲(にしかん)区にある温泉。古くからの温泉湯治場で、泉源は霊雁(れいがん)の湯とよばれた名泉。弥彦(やひこ)・岩室温泉として国民保養温泉地に指定されている。泉質硫黄泉で、浴用加熱。JR越後(えちご)線岩室、JR弥彦線弥彦駅からバス10分、新潟から直通バスの便もある。

[山崎久雄]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「岩室温泉」の意味・わかりやすい解説

岩室温泉
いわむろおんせん

新潟県中部,新潟市西蒲区の岩室にある温泉。弥彦山の北東麓,矢川に沿う。泉質は硫黄泉。泉温は 19℃の冷泉である。胃腸病,リウマチなどに効能があるといわれ,国民保養温泉地に指定。開湯は正徳3 (1713) 年と古く,弥彦神社参詣の拠点ともなっている。

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