岩手山神社(読み)いわてさんじんじや

日本歴史地名大系 「岩手山神社」の解説

岩手山神社
いわてさんじんじや

[現在地名]松尾村寄木 鹿野

まつ川左岸の鹿野ししのにあり、祭神岩手山大神。かつては新山しんざん宮で、別当大蔵だいぞう院。屏風びようぶ尾根の麓に源を発し刈屋かりや松川に合するほらヶ沢の標高六六七メートルの地点、岩手山の北口に位置する古上坊ふるわぼうに祀られていた。「雑書」寛永二一年(一六四四)六月二日条に、別当寄木よりき大蔵院とみえ岩鷲がんじゆ(岩手山)祭礼に盛岡藩主の代参として参詣し、土産として「松葉・当帰・硫黄」を献じている。「御領分社堂」に岩鷲山大権現の別当大蔵坊とみえ、例年五月二五日より二八日まで岩鷲山で祈祷し、守札と前記三種を差上げると記される。


岩手山神社
いわてさんじんじや

[現在地名]雫石町長山 頭無野

県営小岩井こいわい有料道路の南にあり、祭神宇迦御魂命・大穴牟遅命・日本武尊。岩手山神社遥拝所・お新山しんざんの名で知られる。「御領分社堂」に「岩鷲山神山宮、別当円蔵坊、岩鷲山麓にあり」とし、登山できない老若男女が参詣し、例年祭礼には社領地の百姓が小屋掛けをする。これは坂上田村麻呂が陣小屋を掛けた故事によるもので、屋形と称するとある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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