岸本村(読み)きしむとうむら

日本歴史地名大系 「岸本村」の解説

岸本村
きしむとうむら

[現在地名]今帰仁村玉城たましろ

玉城たもーし村の北西に位置し、岸本はキシムトゥと発音する。寒水かんすい村と同様、山間旧地から一八六二年に移転した村で、移転先は現在の岸本原きしもとばるであるが、「球陽」尚泰王一五年(一八六二)条では玉城村とともに保加麻原ほかまばる(現外間原)に移転したとある。旧集落は大井おおい川の左岸、現在の古島原ふるじまばるの下の方にあったといわれ、川の岸辺にあったことが村名の由来ともいわれる。


岸本村
きしもとむら

[現在地名]岸本町岸本

別所べつしよ村の北西、大原千町おおはらせんちよう裾野にあたる岸本原きしもとばら台地高台から日野川右岸の平坦地に及び、出雲街道が縦断する。集落は日野川の川岸にあって、地名の由来もこのことによるという。日野川は往時、集落の北から北東に向かって流れ佐陀さだ川に合していたが、天文一九年(一五五〇)氾濫で北西に流れを転じ、さらに元禄一五年(一七〇二)洪水によって現在とほぼ同じ流路になったという(伯耆志)。北は押口おさえぐち村。集落の東方には戦国期の岸本要害跡がある。天正一五、六年(一五八七、八八)頃の吉川広家領地付立(吉川家文書)に「五十貫 岸本」とみえる。藩政期の拝領高は一七一石余、本免は五ツ三歩。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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