崇道神社(読み)すどうじんじや

日本歴史地名大系 「崇道神社」の解説

崇道神社
すどうじんじや

[現在地名]左京区上高野西明寺山

桓武天皇の皇太弟早良親王を祀り、社伝は貞観年間(八五九―八七七)創建という。旧村社。早良親王は反桓武勢力の中心と目され、延暦四年(七八五)長岡ながおか京で起こった藤原種継暗殺事件に連座、捕らえられて乙訓おとくに(現京都府長岡京市)に幽閉されたが飲食を拒みついに憤死した(「日本紀略」延暦四年九月二八日条)。屍は淡路あわじ(現兵庫県)に葬られたが御霊神となって多くの不幸をもたらしたため、桓武天皇は早良親王に崇道天皇の追号を贈り、墓を山陵として怨霊をしずめようとした(「日本紀略」延暦一九年七月二三日条)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「崇道神社」の意味・わかりやすい解説

崇道神社
すどうじんじゃ

京都市左京区に鎮座する早良親王を祀る神社。元村社。早良親王は早逝したため崇道天皇と追尊された桓武天皇の皇太子。江戸時代には吉田家の奏状により玄米三石を贈られたという。例祭日は5月5日。社宝の『小野毛人朝臣墓誌』1面 (金銅製,附銅函1合,墓誌発掘始末1通) は国宝。これは慶長 18 (1613) 年に京都市上高野の小野毛人の墓から出土したもので,表に「飛鳥浄御原天下天皇朝任太政官兼刑部大卿位大錦上」,裏に「小野毛人朝臣之墓営造歳次丁丑年十二月上旬即葬」との刻文がある。

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